座談会(1)はこちらへ

5月8日に実施した座談会の様子。メンバーは以下の7人(五十音順)。石田哲也・東京大学大学院工学系研究科教授(聞き手)、河野広隆・京都大学大学院工学研究科教授、坂田昇・鹿島土木管理本部土木技術部長、佐藤和徳・日本大学工学部教授(元国土交通省東北地方整備局地方事業評価管理官)、田村隆弘・徳山工業高等専門学校土木建築工学科教授、細田暁・横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院准教授、堀田昌英・東京大学大学院新領域創成科学研究科教授(写真:横浜国立大学)
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細田:序盤で論点を広げさせていただきますと、品質が確保されればそれで良いのだろうかと私は思っています。もちろん品質が確保されることは当然大事ですが、例えば、ものすごく検査を厳しくして、監視カメラを付けて、性悪説的に品質確保を達成できればよいという人もいるでしょうが、私は反対です。

 品質は確保されるべきです。ただし、それに加えて持続可能な「人財」育成や、ひび割れでいじめられるのではなく皆が育つような甲乙関係になるとか、産・官・学協働で新しい流れを作るとか、そういうことも含んだ品質確保であるべきだと私は思っています。

石田:ひび割れというのが、皆が頑張るモチベーションとして、なくす方向で力を合わせるのであればすごく良いのですが…。ひび割れを巡って、いつの間にかお互いがけんかを始めるといった不毛な争いが始まってしまう。本来はひび割れが入っても問題のない場所なのですが、思考を停止して目の前のひび割れについて争うのが良くないということですね。

細田:その通りです。ひび割れは指標としては“使いやすい”という利点もあります。ひび割れ幅を測るのは実は難しいのですが、とにかく目に見えるし、上手く使えばよい指標だと私は思います。

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