国土交通省は3月31日、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)で使う3次元モデルに求める形状や属性情報の仕様などを示すガイドラインを公表した。土工、河川、ダム、橋梁、トンネルの5つの工種を対象に、2017年度中に直轄の業務や工事で運用を始める予定だ。

【CIM導入ガイドライン(案)】
第1編 共通編
第2編 土工編 :道路土工、河川土工
第3編 河川編 :河川堤防および構造物(樋門、樋管など)
第4編 ダム編 :ロックフィルダム、重力式コンクリートダム
第5編 橋梁編 :橋梁上部工(鋼橋、PC橋)、下部工(RC橋台、RC橋脚) 
第6編 トンネル編 :山岳トンネル構造物

 国交省が公表した「CIM導入ガイドライン(案)」は、「共通編」と「各分野編」で構成する。共通編には、CIMの目的や納品データの形式を示したほか、様々な工種で共通する測量時の地形モデルの作り方などを盛り込んだ。「各分野編」は、工種ごとの3次元モデルの仕様や、設計から維持管理までの各プロセスにおけるデータの作り方と活用方法などを示す。

 ガイドラインでは、構造物のモデル形状や付与する属性情報をどこまで詳細に盛り込むかの目安を示している。工種ごとに「詳細度」と呼ぶ指標でレベル分けし、各レベルで含めるべき情報を記載。発注者と受注者が適切な詳細度をあらかじめ確認することで、受注者が過度に詳細なモデルを作成することを防ぐ。

国土交通省の「CIM導入ガイドライン(案)・橋梁編」で示す調査、設計段階のモデル作成範囲の例。地形や上部工、下部工、仮設構造物、地質、広域地形などを含む(資料:国土交通省)
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構造物モデルの作り込み度合いを「詳細度」と呼ぶ指標でレベル分けして示す。3次元モデルを作成または更新する受注者が、必要な詳細度のレベルを発注者と共有するのに役立てる(資料:国土交通省)
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 さらに、一連の工事プロセスで3次元データを共有する方法も示した。3次元モデルを作成または更新した受注者には、「事前協議・引き継ぎ書シート」を記入し、3次元モデルと一緒に納品することを求める。これにより、モデルの活用目的やモデル化した範囲、詳細度、使用ソフトなどの情報を次の工程に正確に引き継げるようにする。

 当面、3次元モデルの納品ファイル形式は指定しない。ただし、構造物モデルはIFC、地形モデルなどはLandXMLをそれぞれ標準的なファイル形式として位置付けた。具体的な納品方法については、ガイドラインと同日に発表した「CIM事業における成果品作成の手引き(案)」の参照を求める。

(関連資料:CIM事業における成果品作成の手引き(案)

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