日経アーキテクチュアと日経ホームビルダーは3月2日、「建材設備大賞」の受賞製品を発表し、大賞にブリヂストンの「サイホン排水システム」(共同開発者=野村不動産、長谷工コーポレーション)を選んだ。キッチンからの排水を一つ下の階で排水立て管に合流させることにより、水が落下するときに生じる吸引力(サイホン力)で排水するシステムだ。

建材設備大賞の審査委員を代表して講評を述べる内藤廣・審査委員長(写真:都築雅人)
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 大賞のほかにも、意匠性や施工性などの諸性能が優れていると評価した製品を特別賞として選定した。特別賞は、三協立山 三協アルミ社の「NL-R NAV」、チカミミルテックの「耐震天井廻り縁」、野原産業の「カールトン」、LIXILの「耐震リフォーム工法 アラテクト」、YKK APの「日射遮蔽スライディング オープンルーバー」の5製品だ。

 建材設備大賞は、都市や建築・住宅の未来を切り開く優れた建材・設備を表彰することで技術や産業の発展に寄与し、社会に貢献することを目的としている。昨年度まで実施した「ECHO CITY製品大賞」を改称したものだ。2015年10月1日から31日まで、広く建材・設備メーカーから製品を公募し、30製品の応募があった。その後、建築家の内藤廣氏(東京大学名誉教授)を委員長とする審査委員会が大賞1点、特別賞5点を選定した。

 大賞を受賞したサイホン排水システムは、排水管を無勾配で設置できるうえ、搬送距離を最大14mまで延ばせるのが特徴だ。小口のポリブテン管を使うだけで電力などの動力は必要ない。そのため、間取りの自由度が高まり、生活スタイルの変化に応じた柔軟な間取り変更も可能になる。

サイホン排水システムのデモンストレーション(動画:日経アーキテクチュア)

 贈賞式で講評を述べた審査委員長の内藤氏は、「審査に当たっては、これなら使えるという製品を選んだ。特別賞を含めた6製品はいずれも、イノベーションがデザイン化されて使える段階まで来ていると評価されたものだ。特に大賞のサイホン排水システムは、基本的なマンションのつくり方を変える可能性がある。プランも変わるだろう」と、受賞製品を選んだ理由を説明した。