ある夏の日、《みどり》と《一平太》は自分たちが1年前に手がけた二世帯住宅を訪れた。その家の顧客OB《平野マミさん》が、新居を計画中の友人《香川梨花さん》を引き合わせてくれるというのだった。ところが、2階リビングでの歓談中に、トイレからもどってきた梨花さんが苦しそうにクシャミを連発。彼女はアレルギー体質でタバコのにおいが大の苦手だという。だが、2階でタバコを吸った者はだれもいない。階下に住むヘビースモーカーの《マミさんの義父》のせいなのか?しかも、その義父が怒鳴り込んできたのだ。「棟梁! この家は2階の音が筒抜けじゃないか!」と。翌日、あらためて、においと音の原因調査に平野邸に訪れると、みどりの恩師《水道橋博士》の紹介で、住環境分野の専門家《曽野道大家さん》がやってきた。そして、曽野道氏のプロフェッショナルな調査が進むうちに、意外な事実がわかってきた……。

>>シリーズの目次に戻る

この作品は取材と調査にもとづくフィクションです(初出:日経ホームビルダー 2006年9月号)