正しい知識に基づいた省エネ住宅づくりを、この分野で数多くの実績がある松尾設計室(兵庫県明石市)の松尾和也さんが解説するシリーズ。今回は、前回に続いてエアコン選びがテーマです。主要4メーカーの製品を分析したうえで、高性能住宅に適した能力や、コストパフォーマンスのいい機種などを解説します。松尾さんが設計する際、どんなエアコンを採用しているかも説明してもらいました。(日経ホームビルダー)


 前回「畳数だけで大丈夫?間違いだらけのエアコン選び」に引き続いてエアコンのお話です。前回は昨今の新築戸建住宅、およびマンションにおいてはほとんどの住宅において過大な能力のエアコンが選択されているということを書きました。今回はさらにもう一段踏み込んで実際に畳数表示が異なるとどのくらい暖房能力が異なるのかということを見てみたいと思います。

松尾設計室の設計事例(写真:松尾和也)
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主なエアコンのカタログ値の例(資料:松尾和也)
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 まずは先月も紹介したエアコンのカタログに載っている表示例です。この機種の場合、「能力(kW)」「(0.7~5.4)」とあることから、最大暖房能力が5400Wもあることが読み取れます。

 これは同じ機種の暖房定格能力5600Wとほぼ同じ能力がフルパワーだと出せるということを意味します。フルパワーになると若干効率は落ちますが、断熱性が悪い古い木造住宅においても18畳までカバーできるというもので、すごい暖房能力を持っているということです。