1月に入ってから強い寒波が到来し、日本列島の各地に襲いかかりました。今後、雪などに伴うトラブルが広がらないことを願うばかりです。寒い冬における住宅の風物詩といえば結露です。子どもが水滴の付いた窓ガラスに絵を描いて遊んだり、妻に促された夫がサッシに付いた水滴を雑巾で拭きとったり。情景はさまざまかと思いますが、日本の住宅の多くは、結露と付き合っているはずです。

 ただ住宅の実務者にとって、結露はのんきに楽しめる現象ではありません。結露はカビや腐朽菌などの増殖を招く要因になり、住宅の長期的な耐久性を損なうリスクとなるからです。住宅性能に対する居住者の目は日増しに厳しくなっており、結露はクレームを呼び込む原因になりかねません。

 そこで、日経ホームビルダー2月号では、その名のとおり結露に焦点を当てた特集「結露水の出所はどこだ」を企画しました。結露が発生するメカニズムや結露を防ぐうえで有効な取り組みを、実際のトラブル事例や実験結果を題材にしながら紹介しています。

日経ホームビルダー2018年2月号の特集「結露水の出所はどこだ」(資料:日経ホームビルダー)
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 特集で紹介する記事は、参考にしていただけそうな教訓が盛りだくさんです。なかでもトラブル事例を通して伝えた施工中の雨との付き合い方や、実験から明らかになった夏場でも結露を招く原因などは、特に参考にしていただきたい情報です。

 結露については、2月号から連続的に掲載する予定のリポート記事「劣化防止の“お宝情報”満載」でも触れました。国土交通省国土技術政策総合研究所(国総研)が木造住宅の劣化要因などを整理して、さまざまな対策を示した研究を、分かりやすく紹介する企画です。

 国総研の資料は約1800ページにも及び、忙しい実務者が読破するのは困難だと考えました。研究成果のうち、実務者にぜひ知っておいてもらいたい部分を厳選して掲載していく予定です。

 結露以上に住宅実務者が恐れているトラブルは、雨漏りでしょう。2017年には、日経ホームビルダーで繰り返し雨漏りに関する情報を報じてきました。18年もこの重要なテーマについては、さまざまな形で情報を提供していきます。まずは3月7日に、「事例で検証 雨漏り多発部位 徹底攻略セミナー」というノウハウ指南の場を東京に設けます。ご関心がある方は、ぜひともご参加願います。

 日経ホームビルダー2月号に掲載した数ある記事の中で、もう1つだけ注目の記事を挙げるとすれば、巻頭に紹介したリポート記事「アルミフレキ管は違法か」です。

 台所に設置する換気管にアルミ製のフレキシブルダクトを採用できるか否かについて、自治体の判断がばらついている実態を、独自取材をもとに浮き彫りにしました。

 火災は住民の命を左右する重要な問題です。しかし、その火災を防ぐための判断が、見事なまでにバラバラなのです。これまで以上に安全で安心な住宅を実現する対策が求められると同時に、現状の規定の妥当性についても、改めて技術的な検証を進めていく必要があると感じます。

 最後に新たに誕生する媒体の紹介です。日経ホームビルダーの誌面や日経アーキテクチュア・ウェブのメールマガジンなどを通じて、これまでもお知らせしてまいりましたが、弊社は2月13日に新しいデジタル媒体「日経 xTECH(クロステック)」を創刊いたします。

 従来の日経アーキテクチュア・ウェブ、日経コンストラクション・ウェブ、ITpro、日経テクノロジーオンラインといったデジタル媒体を完全統合したうえで、技術のクロス領域についても深く追いかけていくという、これまでにない媒体です。総勢120人の専門記者が、多様な情報を技術領域の境を越えてお伝えしていきます。

 これまで日経アーキテクチュア・ウェブなどで報じてきた建築・住宅専門分野を深く取材した記事に加えて、IoTやAI、ドローンなどを活用した建築や住宅の設計、施工、維持管理、付加価値創造といった多様な切り口で、情報を提供していく予定です。日経ホームビルダーと共に、お仕事に役立てていただければ幸いです。

出典:2018年2月
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。