次世代社会インフラ用ロボットの開発・導入に向けた取り組み

岩見 吉輝氏 国土交通省総合政策局公共事業企画調整課施工安全企画室室長(写真:柴仁人)

国土交通省が社会インフラ用ロボットの開発・導入促進に本腰を入れている。ロボット開発者の参入を促しつつ、現場で使えるかを検証しながら進めている。その実施状況に加え、政府の「ロボット新戦略」について紹介する。

 社会インフラ用ロボットの開発・導入が急がれている。背景としてまず、生産年齢人口の減少による人手不足がある。社会インフラ施設も“高齢化”している。例えば2033年には建設から50年以上が経過する道路橋は約67%に上り、点検する技術者の不足が懸念されている。一方で、地震や火山災害、集中豪雨による土砂災害も増えている。災害時にすぐ現場に入って調査や応急復旧ができるロボット技術が期待されている。

 13年、国土交通省と経済産業省は開発・導入検討会を共同設置し、社会インフラ用ロボットを重点的に導入する分野を特定した。維持管理に関しては(1)橋梁、(2)トンネル、(3)ダム、河川などの水中、災害対応に関しては(4)災害状況調査、(5)災害応急復旧の計5分野だ。14年2月には、産・学・官の有識者による現場検証委員会を設置。同年4月に公募をかけ、10月から現場で検証した。

●国交省直轄現場におけるフィールド検証・評価体制
現場ニーズに即したロボットの開発には、実際の現場での検証と評価が不可欠。国交省では直轄現場での体制づくりを進めている(資料:国土交通省)

 インフラ用ロボットの評価では、経済性を含め現場で使える技術であることを重視しており、5つの分野ごとに部会を設け、その中で評価していく。使えるという評価でなかった技術でも、不足している点を開発者に伝えフィードバックを図っている。