国土交通省国土技術政策総合研究所は、従来のガードレールよりも断面幅が狭く、威圧感の小さい新しい車両用防護柵を開発。衝突実験でその性能を確認した。市町村道など、歩道スペースをあまり確保できない生活道路に使える。




2月10日に実施した衝突実験の様子。車両加速路で加速した中型車が防護柵に衝突するまでを撮影した(動画:国土技術政策総合研究所)




2月10日に実施した衝突実験の動画。衝突地点の後方からハイスピードカメラで撮影(動画:国土技術政策総合研究所)

試作品の車両用防護柵に、8tの中型車が時速40kmで衝突した瞬間(写真:国土技術政策総合研究所)

 開発した防護柵の支柱には、従来の円柱でなく角柱を使用した。支柱と横部材を合わせた断面幅は、従来の194mmから155mmまで縮小できる。

 国総研は2月10日、防護柵の試作品の強度を、実車による衝突実験で確かめた。時速40kmで走る8tの中型車を約10度の角度で防護柵に衝突させたところ、車両が防護柵を突き破ることはなく、支柱の変形は天端で10cm弱に収まった。

 幅員の狭い生活道路には、歩車道を物理的に遮る構造物が存在しないか、縁石や車両の衝突を考慮していない横断防止柵を設置しているか、どちらかのケースが多い。歩行者や自転車と車との衝突事故が多発していても、断面幅が広くてスペースを取る車両用防護柵は、設置しづらかった。

道路種別でみた2013年度の交通事故による死傷者数の内訳。市区町村道などの生活道路では歩行者や自転車の交通事故の割合が多い。交通事故総合分析センターの事故データをもとに国土技術政策総合研究所が集計