京福コンサルタントの鳥居直也技師長(写真:日経コンストラクション)
京福コンサルタントの鳥居直也技師長(写真:日経コンストラクション)

受験指導のプロに資格取得のための勉強法や解答法を聞く第2弾は、京福コンサルタント(福井県小浜市)の鳥居直也技師長。インターネット上で「技術士受験を応援するページ・SUKIYAKI塾」 を主宰する鳥居技師長に、技術士・第二次試験の建設部門の対策について3回にわたって解説してもらう。(関連記事:日経コンストラクション2015年2月9日号特集「資格の攻略法」)

 2013年度の技術士・第二次試験の改正で、いわゆる経験論文(従来の技術的体験論文)を提出するタイミングが出願時になりました。それ以上に大きな変化は、文字数が従来の3000字以内から720字以内に大幅に減ったことです。

 また、口頭試験の時間も激減しました。建設部門では実質40分から実質20分弱(所定時間は45分間から20分間)に半減しました。

 これら二つの変化から言えるのは、コミュニケーション能力が非常に重要になったということです。

 以前のように経験論文が3000字でしたら、ある程度の内容を盛り込むことができた。図でサポートすることもできた。口頭試験も実質40分あれば、1回でうまく説明できなくても、何回か言い直すことができた。しかし今は、経験論文では700字余りでざっくり伝えなければなりません。口頭試験も20分しかないので、説明のやり直しがあまり利かない。

 つまり、今の試験は正確にじっくり伝えるタイプの人には不利で、多少の不正確さをいとわずにざっくり伝えることが得意な人が向いているのです。

 ただ、この技術士試験の変化は今の社会情勢に合っていると思います。

 技術者は従来、技術者同士のコミュニケーションしか取ってきませんでした。技術者同士であれば、少々時間がかかっても、じっくり中身を伝えることができた。また、技術者同士で優先されるのは何よりも正確さです。

 ところが今、技術者に必要とされているのは地域住民に伝える能力です。短時間に正しいニュアンスや正しいイメージをざっくり伝えられるかどうか。正確さを期すあまり、説明がくどくなると、住民に理解してもらえません。そういうコミュニケーション能力が世の中で求められているのです。

ここからは有料会員の登録が必要です。