前原誠司国土交通相は6月22日、「国土交通省政策集2010」を発表した。国交省の成長戦略会議の提言を踏まえた政策を盛り込んだほか、インフラ整備の目標を示した「社会資本整備重点計画」の抜本的な見直しなどを打ち出した。政策集の内容は、11年度の概算要求や税制改正要望、法令改正などに反映する方針だ。

6月22日、国土交通省で閣議後の会見に臨む前原誠司国交相(写真:ケンプラッツ)

 政策集は、(1)国土交通行政の大変革、(2)環境・暮らし関連政策、(3)安全・安心、セーフティーネット関連政策――の3本柱で構成。10年度から11年度にかけて取り組む重点政策の概要を列挙した。前原国交相は、「これまで国土交通行政のパラダイムシフトを行ってきた。これを受け、政策集では今後の国土交通省全体の方向性を明示した」と述べた。

 新たに打ち出したのが、社会資本整備重点計画の抜本的な見直しだ。事業分野別に進めてきた公共事業見直しの集大成と位置付けた。現行計画は自公政権下の09年3月に作成されたが、現政権が打ち出した「できるだけダムに頼らない治水」や「港湾の選択と集中」などの政策転換の内容を反映させる。社会資本整備審議会や交通政策審議会で7月から具体的な議論を始める。

 政策集ではこのほか、不動産投資市場の活性化策も新たに打ち出した。遊休・老朽化した不動産のリニューアルや環境投資を促すため、新たな証券化手法を追加的に創設する。不動産会社などの事業会社ではない特別目的会社(SPC)が、一定の条件下で不動産特定共同事業を営むことを認める。不動産特定共同事業法の改正案を2011年の通常国会に提出する方針だ。

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