2014年度も13年度と同様に、全20問から15問を選んで解答する五肢択一式の形でした。設問の多くが「最も不適切なもの」を選ぶよう求めている点も、13年度と変わりませんでした。試験時間は1時間30分で、合否判定基準も13年度と同じ60%以上です。

 一方、13年度は全20問のうち、2006年度までとほぼ同じ内容の問題が9問も占めたのに対し、14年度はわずか2問に減るなど、難易度は高まってきたようです。

 テーマやキーワードは過去問題と同じでも、用語の説明や数値などを変えて出題しています。例えば14年度のI-3は、公共工事の品質確保など05年度と同じテーマを取り上げていますが、選択肢のCM方式やISOの記載内容が異なっています。I-9も06年度のように、災害対策基本法や自主防災組織などについて問う内容ですが、当時とは設問の条文や数値が変わっています。

 過去問題以外では、14年度も国土交通白書からの出題が目につきました。例えばI-11は国土交通白書2013の231ページに、I-12は同177ページに正答に関する内容がそれぞれ記載されています。I-17は、白書151ページの欄外に記された用語の説明から、容易に解答できるものです。このように、特に数値や用語の定義を把握するうえで、今後も白書に目を通しておくことは欠かせないでしょう。

 さらに、I-19の選択肢に示された「BIM」は、白書2013の279ページに掲載されています。このBIMやCIMの項目は白書2013に新たに盛り込まれた箇所です。出題のトレンドを読むには、白書の記載内容の変化も押さえておく必要がありそうです。

●14年度の試験で出題された主なテーマやキーワード
問題主なテーマやキーワード
I-1維持修繕、建設産業の就業者数、交通事故、貿易収支、訪日外国人旅行者数
I-2社会資本整備に関わった人物
I-3公共工事の品質確保の促進に関する法律、CM方式、公共工事標準請負契約約款、ISO9001:2008
I-4コスト構造改善プログラム、PFI
I-5全国総合開発計画
I-6土地区画整理、市街地再開発、住宅街区整備、防災街区整備、新住宅市街地開発
I-7二酸化炭素の部門別排出量
I-8土壌汚染対策法、地球温暖化対策、環境影響評価法、排出ガスの規制、水質汚濁の基準
I-9災害対策基本法、ハザードマップ、自主防災組織
I-10耐震化、広域防災応援協定、津波防災地域づくりに関する法律、ハザードマップ、東日本大震災、災害廃棄物
I-11循環型社会形成、リサイクルポート、建設廃棄物、建設リサイクル、建設発生土
I-12建設業許可、PFI、建設機械、建設投資、売上高経常利益率
I-13交通政策基本法
I-14バリアフリー、ユニバーサルデザイン
I-15電子納品、電子入札、公共施設管理用光ファイバー、ITS、ICTによる歩行者移動支援、GIS
I-16WTO/TBT協定、ISO9000、ISO14000シリーズ、ISO31000
I-17景観法、環境影響評価、ユビキタスネットワーク、TDM、ユニットプライス型積算方式
I-18水力発電、火力発電、原子力発電、地熱発電、波力発電
I-19コンクリートの打設、ネガティブフリクション、BRT、コンセッション方式、BIM、CIM
I-20低入札、マグニチュード、プライマリーバランス、特許権、ブリーディング

14年3~4月の公表資料から相次ぎ出題

 I-5では、昭和37年(1962年)~平成10年(98年)に制定された第一次~第五次の全国総合開発計画の比較表が出題されました。他方、別の設問では2014年3~4月ごろに公表された最新の資料から出題されるなど、設問の対象とする時期の範囲が広がっています。過去問題からの出題が減ったことに加え、このように出題範囲が広がったことも、難易度を高めた一因と言えます。

 例えば、I-7の二酸化炭素排出量は14年4月に公表されたものです。しかも、13年度の択一式にはなかったグラフを示して問う形でした。I-10の災害廃棄物の処理状況も、出題時点では最新の14年3月時点の値が問われています。I-11の平成24年度(2012年度)における再資源化率は、国土交通省が14年3月に発表したものです。

 最新の数値などを基にした出題が13年度に比べて増えており、中にはI-1のように14年7月に発行された国土交通白書2014に掲載された内容も含まれていました。

 13年度より難しくなったとはいえ、過去問題や国土交通白書、時事的な話題などから出題されており、出題パターンに大きな変化は見られませんでした。テーマも妥当なものが多く、受験者にとっておおむね想定内だったと思われます。今後は過去問題や国土交通白書の内容からもう少し踏み込み、最新の数値や基準類などの内容まで幅広くチェックしておく必要があるでしょう。

 次ページ以降に、2014年度に出題された20問を掲載します。解答は、各問題の次ページの冒頭に記載しています。出題テーマやキーワードを改めて確認し、15年度の試験に役立ててください。

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