前原誠司国土交通相は10月2日、民主党がマニフェスト(政権公約)で掲げた建築基準法の見直しについて、改正案を「来年(1月召集)の通常国会に提出したい」との意向を明らかにした。また、「住宅分野は、内需に貢献する成長分野の中の一つ」と述べ、住宅政策に積極的に取り組む姿勢を示した。ケンプラッツ、日経ホームビルダー、日経アーキテクチュアの共同インタビューに答えた。

10月2日午後、ケンプラッツ、日経ホームビルダー、日経アーキテクチュアの共同インタビューに答える前原誠司国土交通相。新政権の建築・住宅政策について語った(写真:ケンプラッツ)

「見直しは3つの方向性で」

 建築基準法の改正の狙いは、実務環境の改善と景気対策。前原国交相は見直しの方向性について、「一つは(建築)確認日数の短縮、それから提出資料の簡素化。もう一つは厳罰化。(見直し作業を担当する馬淵澄夫副大臣や、国交省の職員に対して)3つの方向で検討してほしいとお願いしている」と語った。現行の建築確認制度をベースに、手続きに関する規制を緩和し、違反があった場合の罰則を強化する方針で現在、検討を進めている。

 2007年6月の改正建築基準法の施行によって、実務の現場に混乱が生じ、“建基法不況”を招いた経緯を踏まえ、「現場で混乱が生じないようにしっかりと検討したい」とも述べた。

 新政権発足前にケンプラッツなどが行ったアンケート調査では、建築基準法の抜本的見直しについて、「どちらかといえば賛成」を含めて「賛成」と回答したのは8割以上に達した。自由意見では、煩雑な申請手続きの簡素化を求める声が多く寄せられていた。

 建築・住宅業界を取り巻く環境は、日増しに厳しくなっている。国交省が9月30日に公表した8月の新設住宅着工戸数は、前年同月比38%減の5万9749戸と大きく落ち込み、9カ月連続の減少となった。前原国交相は、「非常に危機感を持っている」、「省庁の垣根にとらわれずに様々な提案を求めている」と述べ、政策を総動員して景気対策に取り組む姿勢を強調した。