建物が完成してわずか数年で、ガルバリウム鋼板やステンレスが腐食する--こんなショッキングな事実が明らかになりました。情報源は、ここでお伝えすることはできませんが、ある住宅会社の社長です。一昨年までは、そんなことは全く起きなかったのに、昨年の1年間に3件、立て続けにクレームが寄せられたというのです。

 そのうちの1件では、ガルバリウム鋼板製の雨樋に大きな穴が開いていました。この住宅は屋根も外壁もガルバリウム鋼板仕上げです。耐久性の高い素材だと信じ切っていた建て主からは、「樋だけでなく壁や屋根にも同じように穴が開くのではないのか」と詰め寄られ、社長は非常に困惑したそうです。

 本誌では、当の住宅会社だけでなく、樋のメーカーにも取材しました。メーカーは、同様の腐食が、ある一定の頻度で起きていることを把握していました。ガルバリウム鋼板だけでなく、ステンレスでも被害は起きているとのことでした。

 腐食発生のメカニズムは記事の中で詳しく説明してあります。また、その住宅会社がとった腐食防止策も併せて紹介しましたので、どうぞそちらをお読みください。

 6月号の特集は、自然素材の上手な使い方、特に左官仕上げを取り上げました。コテで仕上げた独特の風合いや、工業製品にはないオリジナリティーを住宅に求める建て主が急増しているようです。一方で、左官工事の標準仕様を定めたJASS15が、この6月に大改訂されることになっています。

 これまでは左官職人のノウハウだとして、住宅会社や設計事務所がかかわる機会の少なかった仕様の部分が、具体的に示されます。これからは設計図書の特記仕様書などで、細かな指定をすることが可能になるでしょう。特集記事では、こうした最新動向をお伝えするとともに、左官工事で気をつけるべきポイントをまとめました。

 このほか、「検証・住宅性能」では、炭の調湿効果が本当にあるのかどうか、確かめようとしました。ところが、検証はなかなか思い通りにいかず……。GENBA検証隊の悪戦苦闘ぶりは、どうぞ日経ホームビルダー6月号をお手にとってご確認ください。

 なお、お知らせですが、来月の日経ホームビルダー7月号は、創刊8周年記念ということで、大幅な誌面刷新を予定しています。新しい連載記事もたくさん始まりますし、表紙のデザインも一新します。どうぞお楽しみに。

出典:2007年6月
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