最近、Googleが外出先からでもiOS、Android機からMac、Windowsに接続して操作できる「Chrome リモート デスクトップ」を出し、無料で使えるし、きびきび動いてくれると人気を集めている。これを使えば、自室に置き忘れてきたファイルを読んだり、取り出したり、編集したりできとても便利。いざというときに頼りになる。ただし、作業効率、使いやすさを考えるとParallels Accessがダントツ。リモートアクセスの最新事情をチェックしてみよう。

Google参加で、にぎやかになったリモートアクセス

 今回取り上げる「リモートデスクトップ」アプリというのは、ネットワークの向こうにあるパソコンにiPhone、iPad、Android機などのモバイル機器を使って接続し、パソコン画面をそのまま手元のデバイスで表示させ操作するという仕組みだ。パソコンの画面をそのままネットワーク経由で鏡のように表示させるという仕組みなので、モバイル機ではできなかったことができるようになる(図1)。

図1 携帯ネットワークから自宅のパソコンのデスクトップにアクセスした。向こうは27インチ画面、こっちは4.7インチ画面なので、画面の各要素は米粒よりも小さくなってしまっているが、ぎゅーっと大きくすれば何とか操作できる。文書の編集などは現実的ではないかもしれない。
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 パソコンにしかないアプリを動かす、iOSでは動作しないflashで作られたアプリやゲームをプレイする、途中まで書いた資料データを継続編集したり、手元に取り出してさらに加工する、LAN内にあるテレビや録画機を操作して再生したり予約の設定をしたり…。

 要するにデスクトップのパソコンでやっている作業をそのまま、外に持ち出すことができるということだ。これまで何年も撮り貯めてきた写真やビデオを友人や親戚に見せたいと思ったとき、小さなモバイル端末には全部は入っているわけもないから結局見せるのをあきらめたといった残念なシチュエーションもありうるだろう。そんなとき、威力を発揮してくれる。

 これまでも「向こうのデスクトップ画面をこちらのデバイスに映し出す」というソリューションはたくさんあった。代表的なところではたとえばオープンソースプログラムのVNCをベースにした複数のアプリがあるが、LANの外からのアクセスは難しく、暗号化対策などが十分でないためセキュリティ上の問題が多く、一般的にお勧めできるものではなかった。

 2011年にベータ版が登場した「Chrome リモート デスクトップ」はその後、Android版(2014年)、iOS版(2015年)とプラットフォームを広げてくれ、見逃せないアプリになった。しかも素晴らしいのはルーターで隔絶されたLANにも外からアクセスできること。ネットワークの構成や利用者のセキュリティポリシーによっては不可能なこともあるが、たいていは何も特別な設定をすることなくうまく行く。しかも、ここまでできて、全部無料というのが一般ユーザーにとっては嬉しいところだろう。

 ただし、使い勝手は問題が残る。デスクトップの大きな画面がこちらに映るだけなので、細かな操作が必要。ぐいっとピンチアウトすれば何とかなるが、そうなるとほとんどの部分は画面外に飛び出してしまい、あちこちスクロールしながら煩雑な操作を強いられる。この辺りは後で紹介するParallels Accessに素晴らしい工夫があって、圧倒的に効率的な操作が可能だ(図2)。

図2 Parallels Accessは小さな画面を効果的使わせるための工夫がたくさん盛り込まれていて、小さなiPhoneの画面でも、かなりの作業がこなせる。
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