FastCopy

http://www.ipmsg.org/tools/fastcopy.html

作者/白水 啓章氏

平日は残業、休日は子育てに追われる熱血プログラマー、36歳。「トラックポイント」に惚れて、ThinkPadが長年の愛機。好きな作家は小林秀雄、音楽はエルヴィス・プレスリー

 

 「2時間しか寝ていないんです」。今回取り上げる「FastCopy(ファースト・コピー)」の作者、白水啓章さんは、インタビューを開始して間もなくこう語った。しかも、取材後には再び職場に戻られるという。

 プログラマーという職業上、こうした多忙さは珍しくない。しかし白水さんは、疲れのたまった顔をしながらも、約2時間語りに語ってくださった。こちらとしては、「へぇ」とただただ感心することばかり。尊敬すべきバイタリティーの持ち主だ。

 白水さんの開発した「FastCopy」は、ファイルのコピー&削除ツール。僕は職業柄、日々大量のコンテンツを試しているが、ファイルをコピーしたり、削除するためのフリーソフトがあるとは、寡聞にして知らなかった。

 例えば、デジカメで撮影した大量の画像ファイルをバックアップするためにCドライブからDドライブへコピーするとしよう。通常はエクスプローラやマイコンピュータを開き、目当てのファイルをドラグ・アンド・ドロップすれば済む。手間というほどのことはないのに、どうしてわざわざツールを開発する必要があったのか。

 そんな疑問を抱きながら、家族旅行のときに撮影した映像(動画)ファイルをコピーしてみた。ファイルの容量は、440メガバイト。普通にエクスプローラでCからDドライブへコピーしたところ、40秒かかった。ところが「FastCopy」を使ってみると、なんとたったの16秒で終わってしまった。2倍以上の速さでコピーできたわけだ。

 使用するパソコンのスペックによって結果は変わるだろうが、この速さは驚きだ。仕事や趣味で大きなファイルや、たくさんのファイルを扱う人にとっては、ずいぶん助かるソフトではないか。

 「ウィンドウズのコピーの遅さにイライラしていたんです」と、白水さんは開発の動機を語る。「2つのドライブ間でデータをやり取りする速さは、デバイス(ハードディスクなど)の速度に密接に関係します。デバイスが本来備えている能力がきちんと出せれば、こんなに遅いわけがない」。そこで「本当のスピードが、出せるようにしたかった」という。

 「ハードウエアの限界を攻めるのが楽しいんです」。文系の僕にはわかるようで、わからない感覚だ。そう語ると、彼は見事な例え話で説明してくれた。

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