もりた・ゆう:東芝EMI、マイクロソフトなどを経て、2000年にWebデザイン分野で著名なビジネス・アーキテクツの設立に参画。2005年より取締役、2009年に同社退職。2010年にツルカメを設立し、社長に就任する。情報アーキテクチャー(IA)およびユーザーエクスペリエンス(UX)、フロントエンド技術、アクセシビリティ、ユーザビリティのスペシャリスト。内閣総理大臣賞、グッドデザイン賞など受賞多数。(撮影:稲垣 純也)
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 高齢者や障害者を含む誰もが、必要な情報を得られるWebサイト作り。数々の著名サイトの企画やデザイン、構築を手掛けた森田氏は、Webアクセシビリティの専門家としても名高い。硬い話になりがちなテーマを、森田氏はごく身近な言葉で語る。「僕も年を取ったら、手が震えてマウスがうまく使えなくなるかも。それで納税処理が遅れて延滞金を取られたりして……」。頭の中でそんなシミュレーションをしつつ、努力を重ねる。

 ただ意外にも、「使いやすいものを作りたい、という思いはあまりない」。大事なのは「Webサイトのデザインではなく、Webを中心としたコミュニケーションをデザインする」ことだからだ。例えば「トレンドシーンを切り取ったような若者向けイベントの告知は、カッコ良さ優先で読みにくくてもいい。じゃないと行きたくならないから」。提供者と利用者にとって幸せなコミュニケーションとは何か。それを明確にして初めて、Webサイトに必要なものが分かる。アクセシビリティは、そこで考慮すべきテーマの一つなのだ。

森田氏が制作した「どんな?文科!数字で見る文部科学省」。身近な数字を手掛かりに、文部科学省の多様な取り組みを紹介する。上から下へと流れていく大量の数字のいずれかをクリックすると(上)、それが何の数字かが分かる仕組み(右)。コンテンツは印刷して小冊子にもできる
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