出産でアクセンチュアを退社。専業主婦や個人コンサルなどの経験をへた後、約15年ぶりにアクセンチュアに再入社した小野砂知子氏。アクセンチュアのデジタルコンサルティング本部でセールス担当のシニア・マネジャーを務める同氏は、仕事と家庭をどう両立させているのか。

(聞き手は戸川 尚樹=ITpro編集長、編集は小笠原 種高)

お仕事の内容を教えてください。

 デジタル化によってお客様がイノベーションを起こす。それを支援するのが、デジタルコンサルティング本部の役割です。この本部で私は、セールスを担当しています。

撮影:小笠原 種高、以下同じ
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 お客様から「AIをやりたい」「IoTに関心がある」といったお話をいただくことがありますが、必ずしもお客様の関心事と解決策が一致するとは限りません。私の役目は、お客様と対話しながら、本当の課題ややりたいこと、最適な解決策を具体化していくことです。

アクセンチュアには新卒で入社したのですか。

 はい。しかも、再入社です。1999年に大学新卒でアクセンチュアに入社して、業務改革コンサルティングの仕事をしていましたが、2年半くらいたったころ、出産でいったん退社しました。専業主婦を経験したり、自分でコンサル会社を経営したりした後、いろいろな縁があって2016年3月にアクセンチュアに戻りました。

 退社した後、弁理士を目指したことがありました。でも自分の性分にはあまり合わないように感じ、もう一度、どこかの企業に再就職したいという思いが強くなりました。ちなみに弁理士の資格は取りませんでしたが、国家資格である知的財産管理技能士は取得しました。

再入社は珍しくない

 アクセンチュアをやめてからは、群馬の実家に家族と住んでいて、「もう一度、東京で働きたい」と次第に思うようになりました。そのことを私の師匠のような人物に相談したところ、「アクセンチュアOBのメーリングリストを使って、再就職の相談をしてみるといいよ」とアドバイスを受けました。

 実際にメールで相談してみると10人くらいの方々から、「一度会いましょう」という返事をいただきました。そうした出会いのなかから、具体的なお仕事が始まり、個人事業主のコンサルタントとして様々な企業を支援するようになりました。具体的には、IT戦略の立案やM&A(合併・買収)のPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)など様々な案件を手掛けました。

 これらの経験を通じて、顧客企業のデジタル変革のお手伝いをする仕事に以前よりも関心が高まり、古巣のアクセンチュアに戻りたいと思い、今に至っています。ちなみに当社の場合、私のような再入社組は珍しくありません。「ウェルカムバック」といって、アクセンチュアはいったん退社した人材を積極的に受け入れていますから。