[ICT] ハードとソフトの橋渡し役を担う

[画像のクリックで拡大表示]

秋山 成央氏(43歳) 日本工営社会システム事業部
統合情報技術部次長

主な保有資格
技術士(情報工学/情報ネットワーク、総合技術監理/情報工学、建設/河川、砂防および海岸・海洋)、RCCM(電気電子)、土木学会認定上級土木技術者(防災)

 近年、官庁のインフラ関連の施策には、土木構造物などのハードとICT(情報通信技術)などのソフトをともに活用するよう訴えるものが目立つ。しかし、土木技術へのICTの導入は、ほかの業種に比べて必ずしも進んでいるとは言えない。

 そうしたなか、日本工営で土木とICTという2分野に打ち込む技術者として期待を集めているのが、社会システム事業部統合情報部の秋山成央次長だ。

 守備範囲は保有資格によく表れている。情報工学、総合技術監理、建設の3部門の技術士のほか、土木学会認定の上級土木技術者(防災)や電気電子部門のRCCM、経済産業省所管の情報処理技術者試験のプロジェクトマネージャなど、土木とICTの両分野で多数を保有している。大部分の資格は、秋山氏が自主的に取得した。

資格取得の過程で秋山氏が読んだ主な参考書。土木とICTの双方をカバーしている(写真:日本工営)
[画像のクリックで拡大表示]

 こうした資格を活用して、国土交通省の地方整備局が発注する管内情報通信施設の設計、自治体が発注する河川砂防情報システムや水門などの遠隔操作システムの設計、インフラ長寿命化計画の検討といった業務を担当している。15年度に国交省東北地整が始めたアドバイザー・コンサルタント制度で、情報工学のアドバイザーの一人に選ばれた。

 秋山氏の保有資格には、ICT関連だけでなく第一級陸上特殊無線技士など、建設コンサルタント大手の日本工営でも保有者の少ないものがある。「自分の保有資格の広がりで会社の事業の拡大に貢献したい」。そう語る同氏は、今は電気電子部門の技術士の取得を目指している。

ICT黎明期からの取り組みが実る

 大学院での専攻は海岸工学だったが、「当時からコンピューターや情報といった面から土木に関わることを考えていた」と秋山氏は語る。

 日本工営に新卒入社した1998年を今で言うICTの黎明期と見なして、自ら希望して情報・システム系の部署に勤務。この分野を究めてきた。技術士3部門の取得の順序は情報工学が最初で、最も後の建設部門は昨年に取ったばかりだ。

 今では社内の若手にも、秋山氏の勧めで情報系の資格取得に励む社員がいるという。多くは土木系の学科の出身者だ。この分野から転じて情報系の資格を数多く取る秘訣を同氏に尋ねると、こんな答えが返ってきた。「受かるまで受ける」。

出典:日経コンストラクション 2016年2月4日公開 特集 攻めの資格活用
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。