この連載では、2015年12月に始まったストレスチェック制度に関連して、NPO法人ITスキル研究フォーラム(iSRF)がITエンジニアを対象に実施したストレスに関する実態調査の結果を紹介している。前回(月240時間以上労働、年収350万~500万円の層ほど高ストレス)は、生活習慣とストレスとの関連に加えて、調査対象者の属性別にストレスの状況を説明した。

 本連載は今回が最終回となる。「仕事のストレス判定図」を利用して、ストレスチェック調査の結果を全国平均と比べてみたい。

「仕事のストレス判定図」で職場改善

 ストレスチェック制度では目的の一つとして、「ストレスの原因となる職場環境の改善につなげる」という項目を掲げている。

 職場環境は、職業性ストレスの大きな要因となっている。ストレスによる病気を防ぐうえで、働きやすい職場環境を作ることが何よりも大切のは明らかである。

 そこで同制度ではストレスチェックの結果を基に職場ごとに分析し、その結果を利用して職場改善を進めることを推奨している。具体的には職業性ストレス簡易調査票から「仕事のストレス判定図」を作成し、それを使って事業所全体、部や課、作業グループなど10人以上の集団ごとに職場分析を実施し、比較する。

 厚生労働省はストレス判定図として、「量-コントロール判定図」「職場の支援判定図」の二つを推奨している。量-コントロール判定図は、ストレス要因のうち、「仕事の負担(量)」と「コントロール度(仕事の裁量権)」をプロットしたもの。職場の支援判定図はサポート状況に注目したもので、「上司からのサポート」と「同僚からのサポート」を基に作成する(図1)。

図1●職業性ストレス簡易調査票の構成
出所:筆者作成
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