ビッグデータ、BI(ビジネスインテリジェンス)、人工知能(AI)など、データ利活用に関するキーワードが相次ぎ登場している。その中で、鍵を握るデータ利活用ができる人材がどこに存在し、どのように育成していくのか──。

 この実態を調査するために、ITスキル研究フォーラムは「データ利活用人材実態調査」を実施した。2015年に続いて全国スキル調査の一環として行ったもので、国内で就業するデータ利活用人材を対象に、32項目のスキルアンケートを実施し、325人から回答を得た(調査期間は2016年6月13日~8月14日)。結果の一部を紹介する。

最終学歴とスキルに関係性あり

 調査ではデータ利活用人材に必要なスキルとして、ビジネスの意思決定に関わる「ビジネスインサイトスキル」、データ分析に関わる「アナリティクススキル」、ITに関わる「エンジニアリングスキル」の3分野を設定。各分野についてレベル1(経験がない/知識がない)~レベル5(他者を指導できる)の5段階で回答してもらった。

 エンジニアリングスキルの項目は、情報処理推進機構が策定、公開している「iコンピテンシディクショナリ」に基づき作成している。各自の属性とスキルレベルの関係性を明らかにするのがこの調査の狙いである。

 調査結果を基に、回答者の最終学歴と各スキルの平均値を比較した。ビジネスインサイト、アナリティクス、エンジニアリングのどのスキルでも、最終学歴が上がるとスキルの平均値も上がるという結果となった(図A)。

図A 最終学歴とスキルレベルの関係分析と得られた示唆
博士号取得者は全ての領域で高評価

 博士号取得者のアナリティクススキルは3.72で、平均値の2.68を1.0ポイント以上上回る。ビジネスインサイトのスキルは3.19で、こちらも全体平均の2.61よりも0.5ポイント以上高い。データ分析に直接関わるアナリティクスだけでなく、ビジネスの意思決定に関しても最終学歴が影響を及ぼすことが明らかになった。