ジン・コンサルティング 代表、生産技術コンサルタント西村 仁氏
[画像のクリックで拡大表示]

 前回はQC7つ道具を学ぶ理由と、「管理図」は不良を造らない実力のある現場になってから活用すればよいことをお伝えしました。今回は「パレート図」を紹介します。このパレート図は管理図とは逆に、現場の実力を問いません。また、品質の問題に限らず、あらゆる問題解決に活用できる手法です。

 改善を行うには、それ相応のマンパワーと時間とコストがかかるため、効率よく取り組みたい。しかし、現場ではいろいろな課題が、さまざまな頻度で発生している──。こうした状況で、「どの課題から取り組めば効率的なのか」を示してくれるのがパレート図です。

 パレート図は、「度数」の多い「項目」から順に棒グラフで表し、これに累積比率の折れ線グラフを加えたものです。「項目」は、例えば寸法不良やキズ不良、印字不良といったものとなります。一方「度数」は、例えば発生した個数や回数、時間、コストなどです。この項目と度数の関係を1枚の図に表すことで、どのような課題があり、どの程度の悪さ加減なのかを一目瞭然に把握することができるのです。

 とてもシンプルなグラフですが、客観的に現状をつかむことができる優れた手法です。品質不良の発生状況は、現場の肌感覚では分かっていても、具体的な数値は意外とつかめていないものです。だからこそ、誰もが一見して把握できる図にすることが大切なのです。