ジン・コンサルティング 代表、生産技術コンサルタント西村 仁氏
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 ものづくりにおいて「材料」、「加工」、「図面」の知識が固有技術の3大基礎知識となることを第1回のコラムで紹介しました。これまでにお伝えしたのは、材料と図面を学ぶコツです。今回は、加工知識の学び方についてお話しします。

 加工にはさまざまな方法があり、1つの加工方法について本1冊でも語り尽くせないほど奥が深い分野ですが、基礎知識の習得は「広く浅く」がコツです。

 つまり、世の中にはどのような加工方法があり、その特徴は何なのか、そして実務ではどのように使い分けているのか、といった全体像をつかんでから、各加工方法の知識に触れてください。いきなり「切削加工」や「研削加工」、「プレス加工」といった個々の加工方法を学び始めると、全体像が見えていないので、まさに「木を見て森を見ず」の状態になってしまい、加工の本質が見えてきません。

 ここで、全体像をつかむ1つの視点を紹介します。加工を大きく5つのグループに分けます。第1のグループは「削って形をつくる切削加工」です。簡単に言えば、切粉(きりこ=切りくず)が出る加工になります。加工精度が高い半面、加工に時間がかかります。

 第2のグループは「型を使って変形させる成形加工」です。金型で打ち抜いたり、鋳型に溶けた金属を流し込んだりといった加工です。加工精度を高めにくい半面、生産能力が高いので大量生産に向いています。

 第3のグループは「材料同士を接合して形をつくる加工」です。これには溶接や接着があり、加工の低コスト化が狙いです。