物事にはスジがあると思う。そして、スジを外すととんでもないことになる。時には取り返しのつかない事件に巻き込まれたり、一生悔やむことになったりするのだから、スジに要注意なのである。

イラスト:ニシハラダイタロウ
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 話のスジが違うとか、スジを通せとか、案外、私たちは無意識のうちにスジ論を交わしているのだが、特に、人のスジと事業のスジには原理原則があると、私は思う。

 一口でスジと言っても、どんなスジかと訝る(いぶかる)人もいるだろうが、私が考えているスジとは、道理とか流儀、事柄、おもむきといった、むしろ心理的な原理原則である。

 仕事柄、よく異業種企業とクライアントとのお引き合わせをしたり、業務提携を進めたり、といった調整ごとが多い。

 当たり前だが、これから一緒にやっていこうということだから、相手はもちろん、こちらとの相性がどうであるかが大事なこと。いや、それに尽きると思う。

 この時、およその企業調査はするものの、私が重視するのはお互いのスジなのである。それこそ、一口で言えば「スジのよい会社」と言うことだが、私の見るところは、それぞれの創業からの歴史や事業の道筋など、調査票には書かれていないスジである。

 確かに、調査票には評価点というか、その企業の信用度(?)を表す数字はあるが、果たして、売り上げや財務を診るだけで、私が知りたいスジは分からない。