クラウドのメリットは分かっていても、移行できない企業も

 「イントラネット」が広く流行した1990年代後半以降、日本でも情報共有基盤としてのグループウエアが普及し始めた。多く見られたのが、Lotus Notesなどのソフトウエアを社内サーバーに導入し、ユーザー企業自身が運用するというケースだ。

 それから20年近くが経過した今、グループウエアは大きく進化し、利用形態にも変化が生じている。まず、「Microsoft Office 365(以下、Office 365)」や「Google Apps for Work(以下、Google Apps)」といったクラウド型のグループウエアが登場したことによって、システムを自社で運用する負担やコストを抑えることが可能になった。また、クラウド型のグループウエアであれば、モバイル端末を利用して、社外から各種機能を利用することも容易だ。移動中や出張先でも社内外のメンバーと情報共有できるようになるため、ワークスタイル変革に貢献するツールとしても注目されている。

 このようなメリットから、クラウド型のグループウエアは広く採用されつつある。中でも多くの企業が関心を寄せるOffice 365は、メールや予定表、アドレス帳のほか、文書管理や掲示板、インスタントメッセージングやSNS、Web会議などの機能をワンストップで提供しており、コミュニケーション活性化、業務効率化に大きく貢献する。長年、旧来型のグループウエアをバージョンアップしながら使い続けてきたが、「できれば今すぐOffice 365へ移行したい」と考える企業も多いだろう。

 しかし一方では、「長年蓄積してきた情報資産が、移行後、使えなくなるのは困る」「既存のIT資産との連携がうまくいかず、再構築に多大なコストがかかるのではないか」といった懸念から、Office 365への移行を躊躇する企業が一定数存在するのも事実だ。もちろん、このような懸念を払拭するため、各社から移行支援サービスも提供されているが、実際にどんなポイントに注目して選べばよいのか、悩むIT担当者もいるだろう。そこで次ページからは、具体的にどんな点に着目して、移行支援サービスを選べばよいかを見ていこう。

次ページ以降は日経 xTECH Active会員(無料)の方のみお読みいただけます。