2017年第3四半期 国内産業用高速インクジェットプリンター市場概況を発表

 

 ・国内産業用高速インクジェットプリンターの2017年第3四半期の出荷金額は20億6,000万円

 ・産業用高速インクジェットプリンター出荷金額が、国内プロダクションプリンター市場の3分の1を占めるまでに成長

 ・顧客のビジネス拡大に貢献できる高速インクジェットプリンターのソリューション提案が重要

 IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人)は、国内プロダクションプリンター(※1)市場に関する2017年第3四半期の実績を発表しました。これによると、プロダクションプリンターの出荷金額は60億8,000万円で前年同期より14.6%減少しました。

 プロダクションプリンター市場は縮小しているにも関わらず、高速インクジェットプリンター(※2)出荷金額は前年同期比67.7%増の20億6,000万円となり、プロダクションプリンター市場の3分の1を占めるまでに成長しました。プリンターベンダーはオフィス市場の成熟化により成長が鈍化しているため、プロダクションプリンター市場にフォーカスしていますが、中でも高速インクジェットプリンター市場は、技術やインクの開発が継続して行われているため、今後の成長が期待されています。

 産業用高速インクジェットプリンターは、10年ほど前から継続的に製品が市場投入されてきました。印刷速度や印刷コストがレーザープリンターに比べて優位であること、さらにB2サイズのカット紙(枚葉紙)に印刷できる大型の製品が発表されたことなどから、最近注目度が上がっています。高速インクジェットプリンターでは、印刷技術革新とインク品質向上によって、印刷品質が急速に向上しています。また、B2サイズの枚葉紙への印刷が可能なプリンターは、オフセット枚葉機と同等の印刷速度を実現しています。こうした印刷品質と速度の向上が高速インクジェットプリンターの急速な拡大の理由であるとIDCではみています。

 産業用高速インクジェットプリンターは、すでにダイレクトメール、書籍、新聞などの印刷に使用されています。ダイレクトメール印刷では、顧客のデータから顧客の嗜好や購買行動を分析、顧客一人一人に合わせた内容のダイレクトメールを、最適なタイミングで送付することによって、収益が増加した例が報告されており、マーケティングツールの一部として機能し始めています。書籍や新聞印刷では、必要な部数のみを印刷することができるため、不要な在庫の削減と不要な印刷物廃棄の削減に貢献しています。

 さらに、インクジェット技術は非接触でインクの定着温度が低い印刷技術であることも注目に値します。そのため、紙だけでなく布や木材、プラスチックなどへの印刷が可能で、一部のインクジェットベンダーはすでに捺染(繊維製品の染色)、段ボール、軟包装材への印刷システムを提供しています。このように、あらゆるものへの印刷の可能性をもつ産業用途のインクジェットプリンターは今後も開発が進んでいくと考えられます。IDCでは印刷品質や速度が向上し、応用範囲や印刷できる素材が増加することにより、市場がさらに拡大するとみています。

 「産業用高速インクジェットプリンター市場では、高速インクジェットプリンターを使った印刷で顧客のビジネスをどのように変革し、売上増加に貢献できるのかが重要である。ベンダーは、ビジネスの変革の視点でソリューション提案を行うべきである」とIDC Japan イメージング,プリンティング&ドキュメントソリューションのシニアマーケットアナリストである三谷 智子は述べています。

 今回の発表はIDCが発行した「国内プリンター市場 2017年第3四半期の分析と2017年〜2021年の予測」(J17141308)、「国内MFP市場 2017年第3四半期の分析と2017年〜2021年の予測」(J17151308)にその詳細が報告されています。本製品では、プロダクションプリンターを含む国内プリンターおよびMFP市場の動向を明らかにし、プロダクトごとの出荷台数、出荷金額、平均販売単価について、ベンダー別、販売チャネル別、ユーザーセグメント別などの実績データを提供しています。

 ※1 カラーの印刷速度70枚/分以上とモノクロの印刷速度110枚/分以上のレーザープリンターおよび高速インクジェットプリンター。ラベル/パッケージ用のプリンターは含まない

 ※2 インクジェット技術を使って連続紙(ロール紙)に高速に印刷できるプロダクションプリンター

 (※詳細については IDC Japan へお問い合わせ下さい。)

■レポート概要はこちら

 ・国内プリンター市場 2017年第3四半期の分析と2017年〜2021年の予測

  https://www.idcjapan.co.jp/Report/Tracker/j17141308.html

 ・国内MFP市場 2017年第3四半期の分析と2017年〜2021年の予測

  https://www.idcjapan.co.jp/Report/Tracker/j17151308.html

<参考資料>

 国内プロダクションプリンター出荷額における産業用インクジェットプリンター構成比、2015年第1四半期〜2017年第3四半期

 *グラフ資料は添付の関連資料を参照

 

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グラフ資料

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0469017_01.png