COBOLアプリケーションをJavaで書き直すなど、新たな開発言語で再構築する「リライト」は、業務仕様を基本的に変えない。リライトの際は、既存資産から不要資産をいかに取り除くかが、スリム化のポイントとなる。

 楽天カードは国内信販時代の1993年にメインフレームで稼働させた基幹系システムのソースコードをCOBOLからJavaにツールで変換し、2017年4月に稼働させた。この過程で「既存プログラムの3割を削れた」(小林義法執行役員システム戦略部長)。

ツールで見える化し有識者が不要資産を判断した楽天カードのスリム化
(楽天カードの資料を基に本誌が作成)
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 無駄を抽出したのは1993年当時に新入社員だった同社の技術者だ。長年の保守運用を通じて無駄なプログラムの見当は付いていたが確証はない。そこで導入済みだったNCS&Aの資産分析ツール「REVERSE PLANET」でプログラム同士の呼び出し関係を可視化し、廃止候補のプログラムがどこからも呼び出されていないことを確認。念のために通常のバッチ処理の運用中に廃止候補のプログラムだけ実行を止めて、システムや業務に影響がないことを確かめたうえで廃棄した。

 TOTOは中国で基幹系システムの不要資産を抽出した。実に8割のプログラムが使われていないと分かったという。具体的には子会社のTOTOメンテナンスの基幹系システム刷新で、リライトを主体にしたマイグレーションを専門に手掛けるソフトロードに発注。ソフトロードは中国・西安の開発センターを活用し、ツールと技術者の2段構えで不要資産の分析とVisual Basic 6.0からC#へのプログラム変換を進めた。

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