今回は、データが持つばらつきをExcelで分析して、特徴を見つける方法を紹介しよう。

駅前のランチの価格帯は?

 実業家のF氏は、G駅前にレストランを新規オープンする。この店でF氏は定食のランチを提供しようと考えているが、どの程度の価格にすべきか迷っている。そこでG駅前の既存店舗が、どの程度の価格帯で定食のランチを提供しているのかを調べることにした。

 今回は近隣の60店舗を調査し、その結果から統計による分析手法を用いて意味ある情報をすくい取りたい。こうした場面で使用するのは、初歩の統計学に必ず登場する「分散」そして「標準偏差」だ。

 分散は、グループ内の個々のデータがグループの平均からどれほど離れているか、その平均を算出したものである。いわばデータのばらつきの程度を示す指標と考えればよい。では、G駅前のランチ価格情報をもとに分散を計算してみよう。

 最初はG駅前のランチ価格の平均値を算出する。既に、セルB2からB61までに60店舗のランチの価格が入力済みだ。A2からA61は店舗に振った番号だ。まず、B62を選択して、「ホーム」タブの「オートSUM」の「▼」から「平均」を選ぶ。「=AVERAGE(B2:B61)」と入るので、範囲に問題なければ[Enter]キーを押す。これでG駅前の平均ランチ価格は「\1,073」であることが分かった。

平均ランチ価格の算出
G駅前の平均ランチ価格を算出した。厳密な平均価格は1072.5円だった。計算に使用しているのは、ExcelではおなじみAVERAGE関数だ
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 平均値は分散を求める際の重要な指標になる。ただし、平均値から直接分散を計算できるわけではない。まず、調査した各ランチ価格と平均ランチ価格の差を計算する必要がある。これを「偏差」と呼ぶ。

 偏差を求めるのは簡単だ。セルC2を選択して「=」と入力したあと、平均値を算出したB62をクリックする。そのあと[F4]キー(機種によっては[Fn]+[F4]キー)を押して、「B62」を「$B$62」のように絶対参照にする。そうしたら「-B2」と続けて数式を「=$B$62-B2」として[Enter]キーを押す。C2に偏差を算出できたら、C2を選択し直して、セル右下隅のハンドルをダブルクリックしてみよう。数式をC61まで一発でオートフィルできる。

偏差を算出した
平均ランチ価格から各店のランチ価格を引き算して偏差を求める。偏差の和は「0」になる
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