「40代の技術者を欲しがる企業は年々増えている」。35歳から49歳のミドル層を対象にした転職サイト「ミドルの転職」を統括する、エン・ジャパンの天野博文人財プラットフォーム事業部 事業部長はこう明かす。ミドルの転職に掲載された求人数は、2014年12月を100%とすると、2017年12月は253%。3年間で約2.5倍に増えた。

 IT業界を担当する転職コンサルタントである同社の笠原亮一人材紹介事業部 首都圏CP第三Div キャリアパートナーは「以前に比べると、40代での転職が特別ではなくなった」と話す。企業がミドル層を採用するのは、2000年代まではハイスキル人材を獲得するためだった。「転職者の年齢が高いなら、自社にいない人材でなければならない、という感覚があった」(同)。

 これが2010年代に潮目が変わった。「自社にいる技術者と同レベルのスキルであれば、年齢を問わず採用したいという企業が増えてきた」(笠原キャリアパートナー)。

 ただ、誰もが転職できるわけではない。転職できる人と転職できない人の差が明確になっている。

 まず、転職市場で引っ張りだこになる40代の技術者像には、大きく2つある。1つはプロジェクトマネジメント(プロマネ)のスキルを持つ技術者、もう1つは時代に即した専門スキルを持つ技術者だ。IT職種全体の伸びを上回るのは、こうした特性を持った職種だ。

エン・ジャパンが運営する「ミドルの転職」に掲載された求人数の推移
2014年12月を100%とした2017年12月の求人数。職種全体の平均を上回るのは4職種。対象は35 ~ 49歳
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 専門スキルを持つ技術者とは「アプリケーション開発では要件定義の経験が豊富な人材、インフラ構築ではアーキテクチャー設計をできる人材」(笠原キャリアパートナー)だという。データ分析システムの開発を主導するデータベースエンジニアといった、技術スペシャリストを求める企業も多いという。

 40代の転職では、年齢相応の経験とスキルが求められる。笠原キャリアパートナーは「求人票の分類が『SE』となっていても、リーダーの下で現場作業を担当する技術者を求めているわけではない」と話す。

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