さらば仮想マシン――。パブリッククラウド上で仮想マシンを使わずシステムを構築する「サーバーレス」が注目を集めている。未来のシステム構築手法ではなく、部分的なサーバーレス化も含めると、クラウドのユーザーの多くが既に実践し、効果を上げている。

EC2中心のシステムをサーバーレス化

 その1社がパナソニックだ。パナソニックの社内カンパニーで、ビルや商業施設などのエネルギー管理事業を手掛けるエコソリューションズ社は2017年3月、Amazon Web Services(AWS)上に構築していた、ビル管理会社向けの建物エネルギーデータ分析システムを刷新した。

PaaSをフル活用した建物エネルギー分析システムで専門家が遠隔地から省エネ支援
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 従来は仮想マシンサービスの「Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)」を中心にシステムを構成していたが、イベント駆動型コード実行サービスの「AWS Lambda」を核に、EC2を使わない「サーバーレス」構成に改めた。現時点では試作段階だが、運用・保守コストの軽減を実現している。

 「2013年からクラウドの仮想マシンを使ってシステムを稼働させてきたが、運用コストが課題になっていた」――。パナソニック エコソリューションズ社 イノベーションセンター オフィスソリューション開発部 開発二課の天野昌幸課長は、サーバーレス化に踏み切った経緯をこう語る。

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