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事例こそ最強のBtoBマーケティングである

ハードウエアを売る製造業に、導入事例は必要か?(1)

2017/10/30 村中 明彦=カスタマワイズ

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 事例という販促手段には、どんなタイプの商品に向いているのでしょうか。今回の記事ではそれをソフトウエアとハードウエアを題材に考えてみます。

ソフトウエアの販促には事例記事が向いている

 導入事例という販促媒体が向いているのは、一般に「目に見えず、説明しにくいので(価格が)高い」と思われやすい商品、いわゆる無形財です。そしてソフトウエアは、代表的な無形材です。

 まずソフトウエアは現実世界に物体として存在する「モノ」ではなく、目で見ることはできません。ディスプレイ上で操作画面(インタフェース)を見ることは可能ですが、それはソフトウエアの本質ではありません。これはクルマの本質が、ハンドルや計器などでないのと同じです。

 ソフトウエアはその効果が「分かりにくい」「説明しにくい」ものでもあります。仮想世界で動作するソフトウエアの機能は、現実世界にどんなメリットをもたらすのか、直感的にすぐ把握できません。

 これがクルマなら一目見ただけでカッコイイと感じたり、運転して走らせるだけで「おお、速い」など思ったりするように、その良さがすぐ分かります。しかしソフトウエアは、良さがすぐには分かりません。

 またソフトウエアには、その成果の再現性が明確でないという弱点もあります。ソフトウエアの成果を表現するとき、「ソリューション(問題解決)」という言葉がよく使われます。しかしその名前の華麗さとは裏腹に、ソリューションは再現性が高くありません。

 これが食べ物、例えば牛丼なら、食べた後に「いつもの美味しい味がして、お腹いっぱいになる」という効果を必ず再現できます。しかし「業務効率化」「生産性向上」には牛丼ほどの再現性はありません。つまりある時にうまくいっても、次にうまくいくとは限らないということです。

 成果があやふやな状態で顧客に価格の根拠を納得させるのは困難です。つまり無形商材の販売促進は「価値伝達が難しい」というハンデを抱えているといえます。なぜその値段なのかを、これから買おうとする顧客に納得させるのが難しいということです。

 これら「見えない」「分かりにくい」「高いと思われやすい」という弱点を補うのが「事例」という販促手法です。「見えない」「分かりにくい」という点については、先進企業が商品を使って問題を解決した、その一部始終を事例記事で疑似体験させて、「この商品はこういうものか」と理解してもらうことで解決します。

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