2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会まで900日。期間中は多くの国・地域から選手や関係者、観客が来日する。そのとき迎える側の我々には何が起こるか、何ができるかを考えてみた。例えば、海外の人から道順や交通機関についてよく聞かれるようになるだろう。宿泊施設や小売店、飲食店などであれば、商品説明や問い合わせ対応、会計などで会話する機会が増える。

 自分が海外に出かけて道を尋ねたり買い物したりする際、質問を全く理解してもらえなかったり、回答が分からなかったりすることがある。同じように、来日して移動や買い物などで困る訪日外国人が出てくるのは間違いない。そんなふうに考えて最近、自動通訳機というべきか、通訳をしてくれるデバイスに関心を持つようになった。

注目を集めている新製品も

 この手のデバイスで最近話題になったのは、ソースネクストが2017年12月に発売した「POCKETALK」だ。販売台数は非公開だが、「入荷即完売」の状態だという。2018年1月末時点で、63言語の双方向通訳に対応。個人向けはWi-Fiでつなぐモデル(税抜き2万4800円)と、2年間有効な62カ国で使えるソラコムのSIMカードが入ったモデル(同2万9800円)がある。

ソースネクストのPOCKETALK
(出所:ソースネクスト)
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 使い方はシンプルだ。事前に翻訳言語の設定すれば、本体上部にある画面に表示されている言語名と同じ方向を示す「<」または「>」マークをタップして話すだけ。話す「間」で区切りがつき、クラウド側で音声をテキストにして翻訳し、それをまた音声にする。これが本体内蔵スピーカーから流れてくる仕組みである。画面には話したテキストと、翻訳したテキストが表示される。

内蔵スピーカーから訳が読み上げられ、テキストが画面内に表示される
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 同じことができるスマホアプリもあるが、それらに対する優位点としてソースネクストの小嶋智彰専務執行役員は「専用機であること」を挙げる。「待ち受け時間は5日間とスマホより長い。スマホアプリだと相手に話してもらう際に渡さなければならないケースがあり、不安を感じる人がいるかもしれないが、それもない」(小嶋専務執行役員)。スマートフォンで地図などの画面を見せながら、このデバイスを使う方法もあるという。

 うまく使いこなすには、滑舌良く、主語述語がしっかりした文章を話すと良いらしい。小嶋専務執行役員が良くない例として挙げたのは、食堂で注文するときの使い方。「俺はラーメン!という言い方だと、訳はI am a Ramenになってしまう。そういうところは、少し気をつけていただきたい」(小嶋専務執行役員)。実機で試してみると、「俺ラーメン」だと「I Ramen」、「俺はラーメン」だと「I am a ramen」になった。

 63言語で使えるとなると、海外旅行に持参して現地でスムーズなコミュニケーションを図るという使い方が思い浮かぶ。ユーザーアンケートでは、個人の用途で多いのは旅行先での使用と分かった。このほかに、仕事で使ったり、単語を学ぶために身の回りの物事を訳させたりする用途もあるようだ。

ソースネクストの小嶋 智彰 取締役 専務執行役員
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