富士通の田中達也社長は2017年12月22日、働き方改革関連の売上高を2020年度に4000億円にするとの目標を表明した。記者団とのインタビューで語った。併せて富士通は、米マイクロソフトと働き方改革の人工知能(AI)活用で協業すると発表した。

記者団のインタビューに答える富士通の田中達也社長
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 働き方改革関連の売上高は2017年度に2300億円程度を見込む。富士通の田中社長は「あらゆる産業で働き方改革の取り組み機運が高まっている。残業時間の削減やテレワークの実施、コミュニケーションの向上などもあるが、本質は労働生産性の向上にある。各種のツールを総合的に提供しながら生産性向上を支援していく」と話し、関連売上高を7割以上増やす目標達成に自信を示した。自社で働き方改革にツールを導入したノウハウを企業や公的機関へのサービス提供に活用していく。

 マイクロソフトとの協業では、両社の製品や技術を組み合わせた新しいサービスを共同開発し、第1弾を2018年4~6月から提供する計画。2021年3月までに両社合わせて累計2000億円の売り上げを目指す。マイクロソフトの「Office 365」に含まれる働き方の可視化ツール「MyAnalytics」で得られた従業員同士の関係性を、富士通のAI技術で分析して生産性をさらに高めるための手段を提案するといったサービスを開発する。人やモノの関係性を示す「グラフ構造」を深層学習(ディープラーニング)の入力データに使うときに効率良く学習させる技術を応用する考えだ。両社は他分野のAI活用の協力も視野に入れる。

 田中社長は記者団とのインタビューで、営業利益率を2017年度に5%前後、2018年度に6%前後にする目標は「変えていない。達成に向けて進んでいる」と話した。世界の大手コンサルティング会社との競争を意識して「(グループのコンサルティング会社の)富士通総研を活用しながらビジネスモデルの提案などの上流のコンサルティング事業を強化していく」と表明した。上流のコンサルティングからシステム構築、運用までをあらゆる分野で手掛けられる「総合力を富士通の強みにしていく」と話した。