米VMwareと米Amazon Web Servicesは2017年11月28日(米国時間)、「VMware Cloud on AWS」の機能を強化し、仮想マシンを無停止で移動する「vMotion」やクラウドとオンプレミスを専用線で接続する「AWS Direct Connect」などに対応したと発表した。VMware Cloud on AWSは同日から、米国東海岸リージョンでもサービスが始まった。

 VMware Cloud on AWSはVMwareの仮想化製品群を「Amazon Web Services(AWS)」のベアメタルサーバー上で稼働できるサービスである。2017年8月にAWSの米国オレゴンリージョンでサービスが始まり、今回米国東海岸リージョンにも広がった。2018年までにAWSの全リージョンにサービスを広げる計画である。

オンプレミスからクラウドへの無停止での移行が実現

 今回両社はVMware Cloud on AWSに、vMotionやAWS Direct Connectへの対応に加えて、AWSのクラウドとユーザー企業のオンプレミス環境とをレイヤー2(L2)ネットワークで接続する機能や、システム移行支援のSaaS(Software as a Service)である「VMware Hybrid Cloud Extension」、ディザスタリカバリー(災害復旧)対策を実現する「VMware Site Recovery」を追加した。

 ユーザー企業はvMotionとAWS Direct Connect、L2接続機能を組み合わせることで、オンプレミス環境で稼働するVMwareベースのシステムを無停止でVMware Cloud on AWSに移行できるようになる()。また既存のVMware環境が「vSphere 5.0」以降であるのなら、VMware Hybrid Cloud Extensionを利用することによって、IPアドレスやルーティングなどネットワーク設定を一切変更せずに、VMware環境をオンプレミスからVMware Cloud on AWSに移行できる。

図●VMware Cloud on AWSでの「vMotion」の画面
出展:米VMware
[画像のクリックで拡大表示]

 VMware Site Recoveryは、ディザスタリカバリー対策用のクラスターシステムを運用し、災害発生時のシステムのフェイルオーバーなどを自動化できるソフトウエアである。ユーザー企業のオンプレミス環境とAWSクラウドや、AWSクラウドの「Availability Zones(AZ)」をまたいでディザスタリカバリー対策が実現できるようになる。

 このほか両社はVMware Cloud on AWS上での「Oracle Database」や「Oracle RAC」、「Microsoft SQL Server」、「Apache Spark」、「Apache Hadoop」などの稼働をサポートした。専用線接続やディザスタリカバリーへの対応や、既存のシステムでよく利用されているミドルウエアに対応することによって、VMware Cloud on AWSは業務システムの移行に耐えうる存在になったと言えそうだ。