アクセンチュアは2017年11月16日、金融機関向けにデジタル変革を支援する新サービスを始めると発表した。デジタル化に向けたIT基盤の構築・活用を支援する「ACTS(Accenture Connected Technology Solution、アクツ)」と、デジタル化による業務変革を支援するコンサルティングサービス「ZBP(Zero-Based Process)コンサルティングサービス」の2つを提供する。サービス料金は個別見積もり。

 同社はこれまでも金融機関向けにデジタル変革支援サービスを提供してきた。人工知能(AI)をはじめ、定型的なPC作業を自動化する「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」による業務効率化を支援するサービスを2016年10月に提供済み。今回の新サービスはこれに続くものになる。

 アクセンチュアの中野将志執行役員金融サービス本部統括本部長によると、国内の金融機関はこの1年、デジタル変革の一環としてAIやRPAの導入を急速に進めているという。しかし、「デジタル変革の成果は既存業務の一部効率化にとどまり、顧客とのコミュニケーションや営業支援の自動化までには至っていない」という。

記者発表会に登壇したアクセンチュアの中野将志執行役員金融サービス本部統括本部長
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 そこで、「業務はAIやRPAといったテクノロジーが行う前提でデジタル変革を起こせるよう、社内で横展開可能なITプラットフォームを整備できるようにしていく。関連して社内業務をゼロから再構築するコンサルティングも提供することにした」(中野執行役員)。

 今回発表したACTSで提供するデジタル変革向けのIT基盤では、主に3つの機能を提供する。1つ目が、様々なデータを集約してビッグデータ分析したり、AIで処理したりすることで、金融機関の顧客ごとにサービス内容を柔軟に変えられるようにする「パーソナライズ/ビッグデータ分析」だ。

ACTSで提供するデジタル変革向けIT基盤が持つ主な機能
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 2つ目は、モバイルアプリケーションを開発したり、外部サービスやIoT(インターネット・オブ・シングズ)関連機器と連携したりするのを効率化できるようにする「外部/新規サービス導入」。3つ目がAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を介して、社外のサービスや金融機関内部の基幹システムと連携できるようにする「社内外データ連携」だ。APIには、RPAを使って基幹システムを自動的に操作するためのものも提供していく。

 ACTSではIT基盤だけでなく、同基盤を使ってデジタルサービスを開発するための開発環境やアジャイル開発標準を提供する。加えて、サービスの開発・変更案件を管理するツールである「Redmine」や、構成管理ツールなどをクラウドで提供する。

 このほか、サービス開発やインフラ運用、プロジェクト管理を担当するスタッフからなるチームを同社のデジタル開発部門で編成。顧客企業のデジタル化を後押しする。

 デジタル変革向けのIT基盤や運営体制を整えることで、「デジタルサービスの開発スピードを従来に比べて数倍に高められる。デジタルサービスの開発と展開が早いFinTechベンチャー企業と同等の開発体制を整えられる」と、アクセンチュアの山根圭輔テクノロジーコンサルティング本部テクノロジーアーキテクチャグループマネジング・ディレクターは説明する。

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