京都市の基幹系システム刷新が失敗した問題で、開発を受託したIT企業のシステムズ(東京・品川)は2017年11月8日、京都市を相手取り東京地方裁判所に提訴したことが日経コンピュータの取材で分かった。2017年4~7月の作業費用の1億9900万円が未払いであるとして支払いを求めた。

 システムズは11月9日に弁護士名で連絡書面を京都市に内容証明郵便で郵送して、提訴の事実を知らせた。訴状の写しも別途郵送したという。京都市のシステム部門に当たる総合企画局情報化推進室は11月14日に取材に応じ、「連絡書面は受け取った。今後の対応は検討中」と回答した。

 京都市は2014年から81億円を投じて、国民健康保険や介護保険といった福祉系のほか、徴税、住民基本台帳の管理など18業務を担っている基幹系システムの刷新プロジェクトを進めてきた。バッチ処理のマイグレーション開発をシステムズが落札して2016年から開発を始めたが、遅れが生じて予定の2017年1月に稼働できなかった。

京都市役所の概観
(出所:京都市役所)
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 その後、京都市とシステムズは遅延の責任の所在を巡って対立。京都市が第三者委員会を立ち上げたが溝は埋まらず、「遅延の原因に関する見解の開きが大きく、協議解決は困難であると判断せざるを得ない」として10月10日、システムズとの契約を解除した。

 その2日後の10月12日、京都市はシステムズに対して7億5024万4003円(過払い金5億662万5000円とその利息2318万7307円、損害賠償金2億2043万1696円)を請求したがシステムズは支払いを拒否。さらに京都市は地方自治法施行令に基づき、11月14日を期限として督促したが、システムズはこれも支払わなかった。