野村総合研究所(NRI)と日本マイクロソフトは2017年10月30日、金融業のデジタル変革を支援する業界団体「金融デジタルイノベーションコンソーシアム」を11月1日付で設立すると発表した。セキュリティやコンプライアンス対応など、金融機関各社が共通して抱えるデジタル化の課題や、成功事例を共有する。

 NRIの横手実執行役員金融ITイノベーション事業本部副本部長は設立の意図をこう語る。「日本企業のコンピュータ化が始まった約50年前は、金融業界はIT活用の先駆者だった。しかし、デジタルサービスが一般消費者に広く普及した今では、『なぜ金融サービスはこんなに不便なのか』と言われることが少なくない。ユーザー本位のデジタルサービスの実現に悩む金融機関に向け、各社共通の課題を検討する業界団体が不可欠と判断した」。

写真●野村総合研究所の横手実金融ITイノベーション事業本部副本部長
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 金融デジタルイノベーションコンソーシアムでは「金融クラウド活用」「高度なデータ活用」「FinTech関連新技術」の三つのワーキンググループ(WG)を設置する予定。各WGで成功事例の研究や実証実験、リファレンス(参照)アーキテクチャーの策定といった活動を進める。推進役をNRIが、事務局を日本マイクロソフトが担当する。

 発足当初は合計11社のIT企業が参加する。参加企業はNRIと日本マイクロソフトに加え、インテック、インフォシスリミテッド、新日鉄住金ソリューションズ、電通国際情報サービス、日本システム技術、日本ビジネスシステムズ、日本ユニシス、ニューメリカルテクノロジーズ、FIXERだ。今後、ユーザー企業にも参加を呼びかけるという。