外資系人材紹介会社のヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン(ヘイズ・ジャパン)は2017年10月27日、世界33カ国の労働市場おける人材の需給効率を評価・分析した調査研究「グローバル・スキル・インデックス」を発表した。同社でマネージング・ディレクター・ジャパンを務めるマーク・ブラジ氏は「日本の人材ミスマッチはワースト2位。5年前から変わっておらず、問題は深刻さを増している」と警鐘を鳴らす。

ヘイズ・ジャパンのマーク・ブラジ マネージング・ディレクター・ジャパン
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 特にIT分野における人材ミスマッチの要因として、同氏は「業務以外で求められるスキルを自主的に勉強している人の割合が他国に比べて低い」と話す。日本の人材市場における課題については、「データサイエンティスト、自動運転技術者、AI(人工知能)技術者、IoT(インターネット・オブ・シングズ)専門家といった、グローバルで成長が見込める分野の人材が決定的に不足している」と指摘した。

 こうした状況に対して、同氏は「短期的には議論はあるだろうが、特定のスキルセットを持つ人材に特化した移民の受け入れ加速が重要だ」と提言。移民の活用で時間的余裕を生みつつ、中長期的な戦略として「将来必要になるスキルを見据えた教育や研修、成果重視の人事評価制度や同一労働同一賃金の実現による人材配置の適正化を進めるべき」と訴えた。

 調査「グローバル・スキル・インデックス」は英ヘイズが調査会社の英オックスフォード・エコノミクスと共同で2012年から実施している。「人材ミスマッチ」のほか、「教育の柔軟性」「労働市場の柔軟性」「全体的な賃金圧力」など7項目について、国ごとに状況を0~10.0の数値で表す。

今回の調査における日本の結果
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 労働市場の均衡が最適な状態が5.0。0に近いほど人材確保が容易な状況を、10に近いほど人材確保が困難である状況を示す。日本の人材ミスマッチに関する今回の調査結果は9.9だった。