日立製作所は2017年10月23日、生産計画や配車計画といった計画を自動作成して計画業務を効率化する「Hitachi AI Technology/計画最適化サービス」を10月24日から提供開始すると発表した。第1号として新日鉄住金と実証実験を進めており、2018年2月から本格的な実証環境を構築する予定という。

 同サービスは計画を自動生成する制約プログラミング技術である「Hitachi AI Technology/MLCP(Machine Learning Constraint Programming)」を中核としたITサービスだ。MLCPは鉄道のダイヤ運行を算出する用途などで使う数理最適化と、人工知能(AI)を融合させたものという。

Hitachi AI Technology/計画最適化サービスの概要
(出所:日立製作所)
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 計画の自動生成は2段階で進める。まず、MLCPの「制約インタプリタ」エンジンが、熟練者がこれまで立てた計画履歴データを大量に読み込んで統計処理を施し、汎用的な「計画パターン」を抽出する。次にMLCPの「数理最適化エンジン」がコストや在庫、納期など計画立案で考慮すべき多数の「制約条件」と、「計画パターン」を学習して計画を自動生成する。

 特徴は数理最適化エンジンに人間のような「柔軟性」を持たせた点にある。計画業務は複数の制約条件を満たす「解」を導き出す作業だが、熟練者は時に競合したり矛盾したりする制約条件について、その内容を意図的に無視したり内容を変えたりして計画を作る。数理最適化エンジンはこうした「制約の緩和」をできるように作りこんだという。

 サービス導入に当たっては、まず熟練者はどう制約を緩和しているのかやどんな制約条件があるのかといった暗黙知を日立のデザイナーが聞き取り調査や現場観察などで可視化する。その後、可視化したデータを結合・整形してパターンの候補を作成。MLCPに投入・評価した後に本番に移る。

 導入費用は個別見積もりで、導入期間は分析や環境構築を含めて1年から1年半。既に化学や食品、エネルギーなどの会社からも引き合いがあるという。