シスコシステムズは2017年10月18日、2018年度の事業戦略を発表した。IoTとセキュリティのサービス拡充とネットワークの自動化を基盤に、企業のデジタル変革を支援する体制を強化。ネットワーク機器からクラウドまでの異種混在環境を保守する新サービスなどを投入する。

 鈴木みゆき代表執行役員社長は、2017年度について「成長率を評価する社内表彰で、日本法人はトップカントリーとして表彰された。来年も受賞したい」と振り返る。2017年度は中堅・中小市場が好調で「30%の成長率を達成した」(同氏)。

2018年度(2017年8月~2018年7月)の事業戦略。シスコシステムズの鈴木みゆき代表執行役員社長が説明
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 2018年度は「デジタル変革の加速」「次世代プラットフォームの構築」「日本市場に根ざした事業展開」を事業戦略の柱とする。

 デジタル変革の加速は、IoTとセキュリティに関する製品/サービスの拡充を進める。IoTについては、製造業との協業による製品/サービスを従来の4から10とほぼ倍増させる。セキュリティについては、人材育成プログラムの受講者を2020年までに入門コースで2000人、基礎コースで200人に増やす。

 次世代プラットフォームの構築は、同社が提唱するネットワークの自動化コンセプト「The Network. Intuitive.(直感的なネットワーク)」の具現化が軸になる。2017年8月から順次提供を始めている、ネットワークを自動設定する「Software-Defined Access(SDA)」機能や、暗号化通信に隠れたマルウエアなどを復号無しで検知する「Encrypted Traffic Analytics(ETA)」、サーバー管理サービスの「Cisco Intersight」、2017年内に提供するIoT基盤サービス「Cisco Kinetic」などが該当する。

 日本市場に根ざした事業展開では、2017年度の中小規模向け事業をけん引した「Cisco Start」や無線LAN管理サービス「Cisco Meraki」の営業体制を強化。東日本と西日本の2地域に事業責任者を設けて拡販する。パートナー戦略としては、製造業との協業や自治体・官公庁との連携を深める。京都・嵐山と東京・日本橋の2地域でスマートシティの実証実験を始める。スタジアムのIT化事例は、4案件を積み増す。

最適なITインフラを提案するサービスと、異種混在環境を含めたサポートサービスを用意
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 3事業を支援するサービスとして、機械学習を生かした自動化などで最適化したインフラを提案する「ビジネスクリティカルサービス」と、シスコ以外の製品も含めたアプリケーションやネットワーク管理をサポートする「ハイバリューサービス」を用意する。サービス構成は未定だが、国内では2018年1月までに提供体制が固まる見込みだ。

日本独自のマスコットキャラクター「Cisco Five(シスコファイブ)」も披露。左からセキュリティ、サービス、エンタープライズネットワーク、コラボレーション、データセンターの5分野を象徴する
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