パソナ・パナソニック ビジネスサービス、パーク・コーポレーション、日本テレネットは2017年6月26日、オフィス緑化サービス「COMORE BIZ」を提供開始すると発表した。人間のストレス軽減に効果がある植物の配置方法をアルゴリズム化。従業員のメンタルヘルス改善に役立つオフィスデザインを提案する。

左から、日本テレネットの古川昌美代表取締役社長、パソナ・パナソニック ビジネスサービスの岩月隆一代表取締役副社長、パーク・コーポレーションの梅澤伸也ブランドマネージャー
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 COMORE BIZは、オフィス空間の設計や植物の選定・配置などを請け負うサービス。内装や家具のレイアウトなどを含め、植物を採り入れたオフィス設計を一から支援する。オフィスレイアウトを変えずにプランターを設置するなど、簡易的な緑化サービスも提供する。導入企業の従業員には定期的にストレス測定を実施する。指先の脈波の計測やアンケート調査などを通じてストレス状態を把握し、レポートを提供。より効果的な植物配置も提案する。

COMORE BIZによるオフィス緑化のイメージ。六角形のプランターは独自開発のもの
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 適切な植物配置は、アルゴリズムで導出する。開発したのは、通信サービス事業などを手掛ける日本テレネット。2014年に研究所を設立し、豊橋技術科学大学の松本博名誉教授、長崎大学の源城かほり准教授と共同で、オフィス緑化によるストレス軽減に関する研究を実施してきた。

 松本名誉教授、源城准教授による「ストレス軽減には、人の視界に占める緑の割合(緑視率)は10~15%が最適」との研究結果に基づき、オフィスの緑化に関する様々な実証実験を実施。人によってストレス軽減に効果のある植物の種類が異なること、植物設置後の時間経過に伴ってストレス量に変化があることなどを明らかにした。こうした研究の成果を基に、本人のストレス状態を数値化し、最適な植物の量や配置を決めるアルゴリズムを開発した。

アルゴリズムで、最適な植物配置を導き出す
(3社主催の「健康経営に関わるオフィス環境改善の新サービス発表会」での投影資料、以下同じ)
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従業員のストレス状態を定期的に測定し、オフィス改善に生かす
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 「オフィスの緑化はストレス軽減に効果的だと何となく思われてきたが、これまで有効性を示すエビデンスがなかった。健康経営に対する社会的要請が高まるなかで、3社共同でサービスを立ち上げた」。パソナ・パナソニック ビジネスサービスの岩月隆一代表取締役副社長は話す。同社は、COMORE BIZの事業設計や営業販売を担当する。働き方改革は労働時間削減の取り組みが先行しているが、今後は「空間の改革に結びつけたい」(同)とする。

 オフィス空間のデザインは、「青山フラワーマーケット」などを展開するパーク・コーポレーションが担う。同社で空間デザイン事業を手掛ける梅澤伸也ブランドマネージャーは「最近は、オフィス空間に居心地や快適性を求める事例が増えている。優秀な人材の確保や、企業イメージの向上といった意味でも重要視されている」と話す。こうしたニーズは、働き方改革や健康経営などへの関心の高まりに応じて今後も増えるだろうと見る。

 当初のターゲットは、IT関連企業やベンチャー企業など。都市部を中心に、2017年度中に15社への導入を目指す。徐々に販路を拡大し、2019年度には85社への導入を目標とする。