日本通信は2018年2月8日、2017年4~12月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比9.2%増の22億4700万円、営業損益は9億4600万円の赤字だった。固定資産の減損処理を行い、12億2000万円の特別損失も計上した。

2017年4~12月期決算を説明する日本通信の福田尚久社長
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 同社は業績予想を開示していないが、2018年3月期の営業損益は3期連続の赤字が濃厚な気配となっている。ただ、2月9日の決算説明会に登壇した福田尚久社長は、「主力の通信事業は着実に成長している」として回復に自信を示した。

 ソフトバンク回線を活用したサービスは音声SIMを2017年8月から提供したことにより、2017年10~12月期の売上高が9800万円に伸びた(2017年7~9月期は同3900万円)。訪日外国人向けのプリペイドSIMも伸びており、NTTドコモ回線を活用したサービスも競争が激化する中、微増で推移する。

月次ベースの黒字化に向けた取り組み
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 格安スマホが広く一般に認知されるようになったことを受け、対面販売の強化にも力を入れる。ヤマダ電機やピーシーデポコーポレーション(PCデポ)が販売を手掛けるほか、一部報道によれば旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の窓口にも広がる見通し。「近いうちに(対面販売窓口の規模で)格安スマホのトップに持っていく」(福田社長)考えである。

 このほか、6月1日施行の「改正割賦販売法」に対応したクレジットカード決済システムをGMOペイメントゲートウェイと共同で展開しており、「そう遠くない時期に月次ベースで黒字化したことを報告できるようにしたい」(同)とした。

 もっとも、月次ベースの黒字化は短期的な課題にすぎない。飛躍的な成長につながるとして同社が現在注力するのは「FinTechプラットフォーム」「セキュア・オフィス」「IoT(インターネット・オブ・シングズ)」の3分野。FinTechはATM(現金自動預け払い機)や両替機、クレジットカード決済システムなど、IoTは鉄道や水道、電力、警察などに対する「セキュア」な回線の提供でそれぞれ実績を積み上げてきており、手応えを示した。