ソフトバンクグループは2018年2月7日、国内で携帯電話事業を営む子会社ソフトバンクを株式上場させる準備に取り掛かると発表した。上場により、世界中の有力なベンチャー企業への投資を担うソフトバンクグループと、通信会社であるソフトバンクの役割を明確に分け、グループ全体の企業価値を高める。

ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長
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 ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長はソフトバンクの株式上場により「国内の顧客基盤を拡大し、新規事業を創出する」と述べた。ソフトバンクグループがサウジアラビアの政府系ファンドなどと組んで設立した10兆円規模の投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」が出資するベンチャー企業のサービスを国内に持ち込むなど、通信事業以外のITサービスにも力を入れる。

 上場後もソフトバンクはソフトバンクグループの連結子会社とする。一部報道によればソフトバンクグループがソフトバンクの株式を東京証券取引所第一部に上場させて2兆円程度を調達するとの見方がある。新規株式公開(IPO)としては過去最大額となる可能性を秘め、調達資金を使って投資を一段と加速させる可能性がある。孫会長兼社長はソフトバンクの上場による資金の使い道について「財務基盤の強化と成長」に充てる考えを示した。投資についてはSVFとの契約に基づきSVFからの出資を優先的に検討していくという。

 ソフトバンクグループが同日発表した2017年4~12月期の連結決算は増収増益。売上高が前年同期比3.5%増の6兆8112億円、営業利益は同23.6%増の1兆1488億円だった。米スプリントは営業利益が改善し、同101%増の2918億円だった。「スプリントの売り上げは実質横ばいだが、コスト削減が順調に進んだ結果、営業利益がほぼ倍増となった」(孫会長兼社長)。