日本ユニシスは2016年11月4日、2017年3月期上期(2016年4~9月)の連結決算を発表した。減収増益で、売上高は前年同期比9億円減の1274億円で、営業利益は同7億円増の50億円となった。日本ユニシスの平岡昭良代表取締役社長は7日に開催した決算説明会で「5年スパンで見ると、利益は着実に増収を続けている」と業績復調に自信を見せた。

日本ユニシスの平岡昭良代表取締役社長
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 増益は売上総利益がサービスの増収と利益率改善などで前年同期比から11億円増の308億円と伸びたため。販管費は退職給付費用と外形標準課税の負担増などにより同4億円増の258億円だった。

 事業セグメント別に見て目立ったのは、システム開発などの「システムサービス」と「アウトソーシング」。堅調に推移し、増収増益となった。システムサービスは売上高が同7億円増の403億円で、売上総利益が同8億円増の110億円だった。アウトソーシングは売上高が同19億円増の214億円、売上総利益も同5億円増の47億円だった。

 ハードウエア販売などの「製品」セグメントは減収増益。前年同期に中型案件の計上が複数あったが、今期はなかったため反動減で売上高は同31億円減の348億円にとどまった。一方、利益率が改善し、売上総利益は同1億円増の68億円だった。

 売上高をマーケット別に見ると、前年同期比で増収だったのは「金融機関」と「電力・サービス他」だった。金融機関は同9億円増の334億円。銀行の営業窓口などを対象にした「フロントライン領域ビジネス」などを積極的に展開したことが奏功した。金融機関は競争が激化しており、収益拡大に向けたICT投資が引き続き活発だという。

 「電力・サービス他」は同22億円増の512億円。キャリア向け機器販売が減少した一方で、旅行およびサービス向けの案件は伸長。電力小売自由化案件にも引き続き対応しているとした。

 「官公庁」はリスクの高い案件を避けたことで売上高が前年同期から20億円減って50億円にとどまった。このマーケットに関しては、ヘルスケアや保育分野のビジネスを推進中だという。

 「製造」は同2億円減の220億円。微減となったが自動車を中心に需要が堅調に推移しており、IoT(インターネット・オブ・シングズ)分野などの取り組みを強化するとした。

 「商業・流通」は同18億円減の159億円。前年同期に機器販売を中心とした複数の中型案件を計上した結果、減収となった。ただ「業界が大きく変化するなか顧客の投資意欲は活発で、(店舗や電子商取引など複数のチャネルを統合する)オムニチャネル対応などの引き合いが増加中」と平岡社長は話した。

 2017年3月期通期の業績予想は、売上高、営業利益、当期純利益とも2016年8月2日の公表値から変更はない。

中期経営計画は電子決済などで実績も

 2016年11月7日に開催した決算説明会では、中期経営計画(2016年3月期~2018年3月期)の進捗も報告した。異業種をつないで企業のデジタルビジネスを最速・最適に提供するサービスとプラットフォームの提供を目指す「デジタルイノベーション」領域に関しては、キャッシュレス関連のサービスが着実に成長しているとした。

 具体的な取り組みとしては、中国のアリババグループの関連会社が提供するモバイル決済サービス「ALIPAY」の決済システムを展開していることを挙げた。ヤマダ電機がまず採用し、大手百貨店や国際空港など、幅広い業種に提供を拡大中だという。また、国際ブランドのプリペイドカードへのチャージを可能にする「チャージポイント事業」をローソンの各店舗で展開。ローソンとプリペイドカード発行事業者を結ぶゲートウエイシステムを提供しているとした。