リクルート次世代教育研究院 小宮山 利恵子氏は、2016年10月19日から21日まで東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2016」において、「これからの社会と学びとは? AI、ブロックチェーンが学びを変える?」と題する講演を行った。

リクルート次世代教育研究院 小宮山利恵子氏
(撮影:大類 賢一)
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 ディープラーニングを用いて学習におけるつまずく予測の研究などに取り組んでいる小宮山氏は、これまでの学習カリキュラムを「はしご型」と言い表した。順番に習うことで知識を積み上げていく。「その順番が本当に正しいのか。実は異なる順番のほうが学習効果が高いのではないか。ディープラーニングを用いて検証することで、いろいろな学び方が提案できる」と小宮山氏は言う。

 「これまでの社会は、成長社会だった。これからは成熟社会になる。そこでは正解を得る力よりも、納得解を導く能力が重要になる。答えのない問題に対して、納得できる答えを導き出す力だ」として、「論理力、想像力、回復力、協働力の4つを21世紀型スキルとして挙げた。

 FinTechで注目されるブロックチェーンは、仮想通貨における取引履歴を可視化するもので、セキュリティや堅牢性、コスト削減などの効果が期待されている。これまで主に金融や保険の業界で注目されてきたが、教育分野における活用が取り上げられることは少なかった。

 教育分野でブロックチェーンを使うことで、どのような効果が期待できるのだろうか。小宮山氏は「ブロックチェーンを実際に教育現場で活用するのはまだまだ先になるだろうが、学んだ価値の流動性の担保が可能になるのではないか」と提案する。

 大学で、ある法律を学ぶ場合、講座を受け持つ教員によって内容は異なるケースがある。法律全般について網羅的に教える教員もいれば、いくつかの条文に限定して深く教える教員もいる。誰に学ぶかによって、学生が学ぶ内容は大きく異なることがある。

 小宮山氏は「履歴書に○○大学○○学部卒業、○○学位取得と書いてあったとしても、全員が一様のスキルを持つとは限らない」と現状の教育業界の問題を挙げる。

 現在の日本では終身雇用制の企業もあるが、「将来はプロジェクト型の仕事が増えてくる」と小宮山氏はいう。あるプロジェクトを実行するためにメンバーが集まり、プロジェクトが終わったら解散するようなスタイルだ。

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