写真●統計数理研究所の中野純司教授
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 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構の統計数理研究所とSAS Institute Japanは2015年8月6日、ビッグデータ活用の実践研究の場を提供する「ビッグデータ イノベーション ラボ(BIL)」を共同で設立すると発表した。企業はBILの人材や設備を使い、自社が持つビッグデータを有効活用できるかどうかを検証できる。2015年9月に活動を始め、3~6カ月のプロジェクトを年に数件手掛ける考え。

 同研究所内の人材育成機関である統計思考院のスペースと、同研究所が持つスパコンなどの計算資源を企業などに貸し出すほか、統計分析や機械学習をHadoop上で実行するSASの分散処理ソフトウエア群や可視化ソフトウエア群を利用できるようにする。企業は利用形態に応じてハード、ソフトの料金を支払う。

 統計数理研究所の中野純司教授は、BIL設立の目的を「ビッグデータ活用の『はじめの一歩の壁』を打破すること」と表現する(写真)。これまで企業や公共団体は、多くのデータを保有しつつも、投資効果を実証するためのコストや人材が不足し、データ分析に踏み込めなかったという。BILは、データ分析を手掛けたい企業の相談に応じるほか、共同研究の形で分析ノウハウを提供する。企業はデータ分析の有効性を実証(POC:Proof of Concept)するための初期投資を抑えられる利点がある。