画面1●無料版Power BIの画面(クラウドサービスの「powerbi.com」を使っている画面)
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画面2●自然言語検索もできる。「商品名称 売上金額計 数量計 利益率平均」で検索したところ
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写真●日本マイクロソフトサーバープラットフォームビジネス本部クラウドアプリケーションビジネス部の斎藤泰行部長
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 日本マイクロソフトは2015年4月24日、BI(ビジネスインテリジェンス)ツール「Power BI」の無料版を提供すると発表した。これまでBIソフトとしてExcelのアドオンで実装した「Power BI for Office 365」を提供していたが、今回のPower BIはWindows用のアプリケーションとSaaS型クラウドサービスの組み合わせになる。従来のアドオン版Power BIからグラフの種類などを一部省略したが、同等の操作性をExcelを使うことなく実現できるという。

 新たに提供するのはWindowsで動作する無償のBIソフト「Power BI Designer」とクラウドサービス(ドメイン名はpowerbi.com)。既存のPower BI for Office 365は、動作にExcelが必要だった。Power BI Designerは単体で動作するソフトで、Excelは不要だ。

 Power BI Designerの機能と操作性は、Excelアドオン版のPower BIとほぼ同じ。外部のデータベースサーバーやBI/CRMソフトなど各種のデータソースに接続してデータを取得し、グラフ化する。Excelベースのユーザーインタフェースによって、Excelを使い慣れたユーザーが簡単にデータを分析できるという。

 クラウドサービスは、HTML5対応のWebブラウザーがあれば、プラットフォームを問わずにPower BI Designerと同等の機能が使える(画面1、(画面2)。最初にPower BI Designerでデータを含んだExcelファイルを生成し、これをSaaSに取り込んでWebブラウザーで分析する、といった使い方も可能だ。

 クラウドサービスには月額9.99ドルの有料契約も用意する。マイクロソフトは有料版クラウドサービスとPower BI Designerの組み合わせを「Power BI Pro」と呼ぶ。Power BI Proは無料版に比べて機能が多い。例えば、インターネット上のSaaSからゲートウエイを介して、社内にあるデータソースにアクセスしてデータを取得するなどができる。

 無料版、有料版ともに4月24日にプレビュー版の提供を始めた。プレビュー版でも有料版には月額料金が発生する。いずれも2015年後半に正式版を提供する。正式版に画面を日本語化するという。

 日本マイクロソフトサーバープラットフォームビジネス本部クラウドアプリケーションビジネス部の斎藤泰行部長は、Power BIの無料版を用意した背景について、国内では依然としてビッグデータの活用が進んでいない点を指摘(写真)。これには大きく、技術面と経済面の二つの障壁があるという。同社は、技術的な障壁を解決するためにExcelを活用するPower BIを用意した。そして今回、経済面の障壁を解決するために無料版を用意したという。