図1●2014年のインターネットバンキングに関する不正送金被害発生状況 警察庁発表資料より引用
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図2●被害を受けた金融機関数の推移と内訳 警察庁発表資料より引用
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図3●法人口座の被害額は2013年比で10倍以上と大幅に増加した 警察庁発表資料より引用
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 警察庁は2015年2月12日、2014年(平成26年)の1年間に発生した、インターネットバンキングでの不正送金事件の被害状況などに関するデータを発表した。

 不正送金事件の発生件数は1876件となり、前年の1315件から500件以上増加。被害額については約29億1000万円となり、前年の14億600万円から2倍超の増加となった(図1)。

 上記被害額は犯人が不正送金処理を行った総額であり、ここから金融機関が不正送金を阻止した金額を差し引いた実質的な被害額である「実被害額」についても別途集計している。実被害額は2014年が約24億3600万円、2013年が約13億3000万円だった。

 警察庁は、2014年に発生したネットバンキング不正送金事件の目立った特徴として、
(1)被害が地方銀行や信用金庫、信用組合へと大きく広がった
(2)法人名義口座の被害額が大幅に増えた
(3)自動不正送金ウイルスの利用など手口が悪質・巧妙化した
ことなどを挙げている。

 (1)については、2014年中に不正送金被害を受けた金融機関の数が102機関に上り、2013年の32機関から3倍以上に増加した。単に数が増えただけでなく、都市銀行やネット専業銀行、信託銀行などの合計が16機関(前年は12機関)だったのに対して、それ以外の金融機関、具体的には地方銀行、信用金庫、信用組合の合計が86機関となり、前年の20機関から一気に4倍超となった(図2)。攻撃対象となる金融機関のすそ野が大きく広がっている様子が見て取れる。

 (2)については、法人口座の被害額が2013年の約9800万円から、2014年は約10億8800万円と10倍以上に激増した(図3)。被害額全体に占める割合も6.9%から37.4%へと大幅に増加。不正送金を狙う犯罪者のターゲットが、個人口座から法人口座へと急速にシフトしていることをデータが明確に示している。

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