図●国内PCサーバー出荷の実績および予測
(出所:MM総研)
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 シンクタンクのMM総研は2015年12月17日、国内のPCサーバー市場に関する調査結果を発表した。それによると、2015年度上半期(4~9月)のPCサーバー国内出荷実績は、前年同期比2.3%減の23万802台となったものの、出荷金額は同9.8%増の1230億円に拡大した()。サーバー仮想化による物理サーバーの集約、統合が進んでいることを背景に、出荷台数は減少しつつも、金額増加の傾向が続いているという。2015年度通期で、出荷金額が前年度比8.3%増の2674億円、台数が同3.8%減の48万6997台と予測した。

 MM総研は、2015年度上半期をさらに4~6月期と7~9月期に分けて調査。それによると、4~6月期の出荷台数は同0.3%増の10万5277台、7~9月期は同4.5%減の12万5525台。4~6月期は、前年の消費税増税後の落ち込みからの反動増に加え、Windows Server 2003のサポート終了に伴う入れ替え需要により5四半期振りに前年同期を上回ったという。7~9月期には再び台数が減少したものの、出荷金額が同7.1%の増加となるなど、従来のトレンドを踏襲したと分析している。

 一方、2015年度下半期について、サーバーの出荷台数増に直結するITテーマはないと指摘。サーバーを含むITリソースの仮想化、またストレージやフラッシュメモリー容量の大容量化ニーズは高く、プライベートクラウド化も進展しているという。今後は、パブリッククラウドに加え、外部のクラウドとシステムを接続するハイブリッド型、もしくはマルチクラウド型のニーズが高まると予想している。通期で出荷金額ベースでの成長が続く背景には、スマートフォンからのアクセス拡大やクラウド間でやり取りされるデータ量の増大など、必要とされる仮想サーバーの継続的な増加があると指摘する。

 短期的には集約が続くサーバー市場だが、長期的に見るとIoT利活用に伴って、カメラ、ウエアラブル、センサー、生産設備、自動車などの機器がインターネット通信を始めると、集中型システムだけではデータを処理できなくなるという。MM総研は、「エッジコンピューティング」と呼ばれる分散型サーバーが必要になる可能性もあると分析し、チャネル、サービス網のありかた、システムエンジニアの育成を含めて長期的な展望がこれからは重要と指摘している。

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