図●全戸一括型マンションISPシェア(2015年3月末、MM総研のサイトより引用)
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 調査会社のMM総研は2015年8月25日、マンション向けインターネット接続事業者(ISP)に関する調査結果を発表した()。それによると、2015年3月末時点の全戸一括型マンションISPへの加入件数は、前年比13.9%増の145万7000戸。サービス別のシェアでは、全体の17.9%を占めたアルテリア・ネットワークスの「UCOM光 レジデンス」がトップだった。続いて、つなぐネットコミュニケーションズの「e-mansion」がシェア15.2%で第2位、13.0%のシェアを獲得したファミリーネット・ジャパンの「CYBERHOME」が第3位だった。前年と比較して、上位6事業者までの順位に変動はないが、大和ハウスグループのD.U-NETなど、一部の事業者のシェアが拡大しているという。

 同社では、各サービスの動向についても調査。それによると、シェア1位のアルテリア・ネットワークスが展開する「UCOM光レジデンス」は、2015年3月末の提供戸数が26万1000戸。同社では、マンションの各住戸への構内配線に光ファイバーを採用する「マンション全戸オールギガ光配線タイプ」など、回線からインターネット接続まで一貫して提供できる。収納サービスをセットで提供する「UCOM光 with minikura」などの新規サービスも提供を開始し、マンションの高付加価値化で他社との差別化を狙うっているという。

 「e-mansion」を展開するつなぐネットコミュニケーションズは、2015年3月末の提供戸数が22万1000戸でシェア2位。積極的に展開を行っていた防災支援サービスや、マンション管理組合向けグループウェア「Mcloud(エムクラウド)」に加え、マンションのスマート化を実現する電力一括受電サービスや消費電力の見える化などのサービス「Msmart(エムスマ)」とのセット販売を開始している。

 一方、シェア3位となったファミリーネット・ジャパンは、インターネット接続サービス「CYBERHOME」の提供戸数が2015年3月末で19万戸に達した。その他、シェア6位のギガプライズはOEM提供分を含めると2015年3月末の提供戸数が10万件を超え、前年比約4万件増と大幅も拡大。シェア7位のD.U-NETも大和グループ向け物件への導入を本格化させ、シェアを伸ばしているという。

 同社では、事業者間での価格競争は依然として厳しいものの、賃貸向けの物件ではスマートロックやクラウド型監視カメラなどのIoT商材を始め、映像コンテンツや壁面コンセント埋め込み型Wi-Fi等の付加価値商材に対する需要も増加していると分析。より高品質な通信サービスが求められていると指摘している。分譲マンションでは、これまでの電力の一括受電サービスに加え、2016年4月から予定されている電力小売の自由化後の、電力と通信のセット販売など、新たな市場が形成されると予測している。

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