「企業のデジタルネーティブへの転換が始まり、ITサプライヤーに求められる役割が変わる」。調査会社のIDC Japanは2017年12月14日、2018年の国内IT市場の予測を発表した。都内で開いた記者説明会に登壇した中村智明リサーチバイスプレジデントは、「2018年にはデジタルネーティブ企業に変わると経営陣が宣言する企業や、デジタル変革の具体的な成果を出す企業が複数登場するだろう。その一方でデジタル変革ができずに脱落する企業も現れる」とした。

 国内IT市場の10大予測を発表し、「デジタルネーティブへの転換」「働き方改革へのICT活用」「IoTを活用した事業拡大」などが進むと予測した。IDC Japanは全ての幹部や従業員がデジタル変革を最優先に考えて行動する企業を「デジタルネーティブ企業」と定義する。企業がこの定義に完全に適合するまでには4~5年程度かかると見込むが、その姿に向けた転換が始まる年と位置付けた。特に大企業とベンチャー企業が組んで新事業を生み出す取り組みが進むと予想する。

2018年の国内IT市場の予測を発表するIDC Japanの中村智明リサーチバイスプレジデント
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 「デジタルネーティブへの転換を目指す企業は、情報システム部門が持つ能力と、デジタル変革に必要な能力の不一致に悩むようになる」と中村バイスプレジデントは指摘する。そこでITを提供する企業には、デジタル変革に関する総合的な解決策の提供や、ビジネスモデルのアイデアに関する相談などが求められるようになる。IDC Japanは10大予測の中でITサプライヤーに向けて「デジタル変革を支援するパートナーになれるか、従来型のシステムの保守ビジネスだけに甘んじるかの分かれ目の年となる」と提言した。